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GDPを気にしつつ縛られ過ぎず [経済を眺める楽しみ]

内閣府が発表した2020年度の国民経済計算年次推計によると、
1人当たり名目GDPは40,048ドルとなり、
経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中19位だったとのことである。
38カ国中19位だから世界で真ん中くらいかと言えばそうではなく、
OECDは先進国クラブと言われることがあるように経済的に豊かな国の集まりなので、
ここで19位ということは世界全体で見ればかなり上位ということになる。

ちなみに18位はイギリスで、20位はフランス。
この位置であまり悲観するのは、
この両国にも他の国々にも失礼ということになるかもしれない。

もちろん、だからそれでいいということにはならない。
日本の問題は、世界の中での地位を年々下げていることにある。
人口減少に加え、潜在成長力も下がり続けていて、
このままでいくと、アジアの盟主的な存在からも転がり落ちそうである。

GDPが経済力を測る基礎的な指標となっている以上、そこに注目が集まるのは当然だろう。
そこから目をそらしてはいけないし、そこを目標にする必要もあると思う。
なぜGDPが伸びないのか、
GDPを伸ばすためにはどうしたらいいのか、
官民一体で考えていくべきだろう。
しっかり責任を持つ立場の人間も必要だと思う。

一方、GDPが低いからといって、
それがイコール「遅れている国」「ダメな国」ということにはならない。
平和で、治安がよくて、健やかに暮らせるとしたら、
GDPの国際順位にそこまでこだわる必要もない。
実際、GDPは低くても多くの人が幸せに暮らしている、という国もあるだろう。

ランキングとして示されると、どうしても順位が気になる。
日本のようにかつて上位にいた時期があったりすると、なおさらである。
順位が下がると、大喜びで?悲観論を開陳される方がおられるが、それもなんだか違う気がする。
真正面から経済成長に向き合いつつ、
個々の数字にあまり縛られ過ぎず、
将来を見据えた正しい道を歩む道しるべとしたい。
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