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映画評 「わたしの見ている世界が全て」 [映画評]

ちゃんと作ろうという思いで作られた映画で、
退屈することなく見通すことができる。
ただし、
感動したか、映画的興奮を得られたか、というとそうでもない。
いい映画一歩手前、という感じの、モヤモヤした感がある。

公開されているストーリーはこんな感じ。
主人公は、ベンチャー企業でバリバリ働く女性。
目的のためには手段を選ばない性格が災いして職を失い、自ら起業して見返そうとするも資金繰りにつまずく。
母の死をきっかけに実家に戻った彼女は、家を売って現金化することをきょうだいに提案する。
しかし、きょうだいは揃いも揃って社会性に乏し。
主人公は、家族を実家から追い出すための「家族自立化計画」を画策する。

主人公の身勝手な行動がきょうだいを困惑させるのだが、
彼らもそれぞれ問題を抱えていて、
主人公の強引な振る舞いのおかげで思わぬ好結果が生まれることもある。

言いたいことはわかるが、ちと脚本が粗く、
「無理があるなあ」
という展開の連続。
主人公に不運が降りかかるのだが、そこに意外性はなく。
なんだか惜しい。

役者さんは、失礼ながらそれほど知られていない方々。
この映画の場合、そのことが効果を発揮していた。

直球のタイトル「わたしの見ている世界が全て」は、
まわりの迷惑を顧みずに突っ走る主人公のことだろうけれど、
映画を観ている自分のことかもしれないと思うと、少し観え方が変わってくる。
映画を観ていろいろ思うが本当にそれが全てかしら、
という感じで。
まあ、無理に深読みすればだけれど。

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