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日本の映画料金は高くないか [診断士的経済アプローチ]

TOHOシネマズが、6月1日から映画鑑賞料金を値上げすると発表した。
これにより、一般料金は1,900円から2,000円となる。

同社は
「エネルギー価格の高騰や円安による仕入れコストの上昇、アルバイト人件費を中心とした運営コスト増や各種設備投資における負担増等により、企業努力だけではこれらの吸収は極めて困難であると判断し、鑑賞料金の改定を行うことといたしました」
としている。

まあそうだろうとは思う。
数年前と今と比べると、
確かに円安は進んだし、
光熱費は上がったし、
アルバイトの人件費も上がった。
だから、やむを得ない面があるのはわかる。

では、海外と比べてどうだろう。
アメリカの映画料金は、映画館の業界団体「National Association of Theatre Owners」のウエブサイトにAnnual Average U.S. Ticket Priceとして記載されていて、
それによれば2022年で$10.53となっている。
今の相場で言えば1,400円くらいか。
日本より安く見えるが、日本も子供料金、シニア料金などあるので、
平均すればこのくらいの値段になるかもしれない。

その他の国、
イギリスや中国、韓国などはネットで調べる限り、日本よりかなり安いようだ。
物価などを勘案しても、日本の映画料金が高いというのは本当らしい。

また、アメリカも含め日本以外の国では、
地域によって、
映画館によって、
作品によって、
料金にかなり大きな差を付けているようだ。
日本の場合、
東京でも滋賀でも、
最新鋭の映画館でも昔ながらの映画館でも、
製作費数十億円というハリウッド映画でも数百万円の日本映画でも、
大抵は一律の料金設定であり、この点も他国との大きな違いとなっている。

私は映画ファンであり、特に邦画を中心に毎週映画館に足を運んでいる。
しかし残念ながら、1,900円の価値がある作品に出会えることは稀である。
「なんだこれ?」
と呆れてしまうほど気持ちの入っていない映画に出会うこともしばしばである。
金返せ、とは思わないけれど、
ひどいな、とは思う。

演劇などなら、
製作費が高いものの入場料が高くなるのは普通だし、
音楽などなら、
人気のアーチストの入場料が高くなるのも普通である。
なぜ映画だけほぼすべて一律の料金設定にしているのだろう。

時代は変わり、映画も変わっていかなければならない。
映画料金についても同じことだろう。
是非ちゃんと考えていただきたいものである。

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