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それでもやっぱりしっくり来ない ~いよいよ始まる事業仕分け~ [公会計]

税収の過去最大規模の減と高まる歳出の増大圧力。来年度の予算編成は大ピンチである。
だから、既存事業の徹底的な見直しは避けられない。
そのなかでいろいろな取り組みを行うことは必要だろうし、新たなチャレンジも歓迎である。
しかし、そうした事情を理解しても、やはり事業仕分けにはしっくり来ないものがある。

前にも書いたことの繰り返しになるが、
・何のための事業仕分けなのか
  削減のためだとしたら、筋が違うと思う。
  そもそも、95兆円中の3兆円の削減のためなら、それほど騒ぐことだろうか。
・仕分けへの過度な期待は?
  ここに回された事業だけにスポットを当てるのはいかがか?
  削減ありきの議論に一部だけさらすのであれば、はじめから政治判断すべきでは?
・仕分け後の担保は?
  「地方が行うべき」などと仕分けても、その先の担保がなければ、言いっぱなしになるのでは?
・検討時間は十分か?
  一事業1時間程度の議論で、本質に迫れるのだろうか?

など、いろいろ思う。
「省庁の抵抗を排除するため、すべて公開の場で行う」と力まれても、公開されていない事業の方が圧倒的に多いのだから、それほど斬新なこととも思えない。

私は、事業仕分けの仕組み自体は、面白い取り組みだと思う。
大いにやるべきとも思う。
しかし、それはひとつの「試み」としての評価である。
予算削減の切り札のような扱いはそもそもおかしい。(まあ、目標が3兆円では、達成できたとしても総枠からすれば焼け石に水なのだが)

そんな私の心配も、実際にやってみれば綺麗に吹き飛ぶかもしれない。
これまでに行われてこなかったような新鮮な議論が行われ、当該事業の見直しだけではなく、全体に波及していくかもしれない。
「どうせ」と斜に構えず、期待して見守っていきたいと思っている。
そうした観点からすれば、公開されることは素晴らしい。

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