最強馬ルドルフ逝く

シンボリルドルフが死んだという。
ハイセイコーやオグリキャップのように、アイドル的な人気があった馬ではないので、このニュースに接してショックを受けるファンは多くはないだろうが、現役時代の強さをしみじみ思い出す人は大勢おられると思う。

戦績は、１６戦１３勝。
無敗のままクラシック３冠を制し、その年の有馬記念にも勝った。
Ｇ１７勝。
ニックネームは「皇帝」。

レース振りも、絶対王者にふさわしいものだった。
ちぎって勝つレースはあまり多くなかったが、負けるシーンを想像することが難しい安定ぶりだった。
ひとつ上の世代にミスターシービーという３冠馬、下の世代にミホシンザンという２冠馬がいたが、両馬と比較しても、その強さはケタ違いだった。
種牡馬としては史上最強とはいかなかったが、ルドルフに続く無敗のダービー馬となったトウカイテイオーを出したのだから十分だろう。

ルドルフの後にも、ディープインパクトをはじめ、テイエムオペラオーやエルコンドルパサーなど、この馬こそ最強ではないかと思える馬が出現している。
しかし、歴代最強のものさしは、ずっとルドルフだったと思う。
シンザンやマルゼンスキーをリアルタイムで知らない私にとって、ルドルフの走りを見ることが出来たのはラッキーだった。

気高い馬だった。