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緊急経済対策と言われても・・・ ~規模も財源もなんだか不思議~ [公会計]

政府が、緊急経済対策を閣議決定した。
事業費総額は、国の予備費を使った予算額が四千億円超、地方などの支出を合わせると約七千五百億円になるという。
政府は、この予算が実行されれば、実質国内総生産(GDP)を約0・1%押し上げると試算しているが、この経済対策を称賛する論調は、よほど丹念に探さないと見当たらない。

マスコミ各社の評は、
「減速する景気を支えるには、インパクトがあまりにも不足している」
「規模もそうだが、中身も経済対策と呼べるものではない」
「復興関連予算の使い道に大きな疑問が投げかけられているなかで、復興対策費を継ぎ足しても効果に疑問がある」
など、おおむね批判的である。

頼みの新興国の景気が腰折れ加減であり、なんらかの手立てが必要であることはよくわかる。
しかし、今回の対策がどのくらいの効果を持つのか、ほとんどの人には期待されていないというのが実情だろう。
しかも、特例公債法案が成立しておらず、各種の費用を削ろうとしている一方で、予備費から事業費をねん出しているところも、なんだかややこしい。
特に地方としてみれば、地方交付税の支出延期で財政を絞られているなか、経済対策には協力してもらいたいと言われても、なかなか乗れる話ではないだろう。

経済対策は、国を挙げて取り組んで、はじめて効果が出るものだろう。
今の国会は、補正予算を審議するという状況にはなさそうだ。
その意味では、有効な経済対策が打てないことについて、政府だけを責めるのもフェアではないかも知れない。
ただ、経済界としてみれば、「そんなもめ事をしている場合じゃないのに」ということになるだろう。
経済再生には、オールジャパンで取り組む必要があると思うが、危機感が共有されていないように見えるのは残念である。
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コメント 2

葦立茂蔵

赤字国債を民間金融資産で担保するのでなく、もっと民間から直接投資してしまえ!
by 葦立茂蔵 (2012-11-02 21:53) 

淋

民間に力があれば・・・
by (2012-11-02 23:00) 

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