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混迷するTPP交渉でわかったアメリカの言いなりではないという事実 [経済を眺める楽しみ]

環太平洋経済連携協定(TPP)交渉が、一向にまとまらない。
妥結に向けた切り札的存在としてアメリカに行かれたはずの甘利大臣でも話は進まず、
「こちらは覚悟を決め、思い切って柔軟性を示したつもりだったが、(米国側に)それに見合った誠意ある態度が見られなかった」
と米国側の姿勢を批判されているようだから、またまだ時間がかかりそうだ。
新聞などでは、このまま時間だけが過ぎて行ってしまうという「漂流の危機」がささやかれている。

しかし、交渉をまとめることだけを目的にして、アメリカの主張をほいほい飲むことはない。
お亡くなりになった土井たか子さんの言葉をお借りすれば、
「ダメなものはダメ」
である。
交渉であるから、お互いの歩み寄りが必要であり、アメリカ側にその姿勢がないのであれば、日本だけが折れることはない。

当初、日本がTPP交渉に参加していまうと、なんでもかんでもアメリカ側の言いなりになってしまうのではないかとの意見も多かった。
政府関係者が、
「きちんと是々非々で対応する」
とおっしゃっても、TPPに反対される方は、
「今はそんなことを言っているが、交渉が始まったら、結局アメリカに従わざるを得なくなるのは目に見えている」
と決めつけられるのが常だった。

ここまでの交渉を見ると、日米の交渉は、ほとんど進展していないようだが、逆に言えば、日本がアメリカの主張を簡単には飲んでいないということでもあろう。
反対派の、どうせすぐ言いなりになる、という主張は覆された形である。

どうせここまで長引いたのだから、今更焦って、禍根を残すことはない。
ダメならダメで結構、という覚悟で引き続き交渉にあたってもらいたい。
国益を守るための交渉であり、丸くおさめることが目的ではないのだから。
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