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まさにアーチストという存在だったデヴィッド・ボウイ [ヨモヤ]

デヴィッド・ボウイが死んだ。
69歳。
誕生日の1月8日に、新アルバム「★(Blackstar)」がリリースされたばかりだった。
もちろん「早過ぎる」のだが、彼に長生きは似合わなかった気もする。

初のヒット作となった『スペイス・オディティ』が発売されたのは1969年、
人気を決定づけた『ジギー・スターダスト』が1972年。
もう40年以上前になる。
私のリアルタイムでのデヴィッド・ボウイは、
1983年の『戦場のメリークリスマス』及び『レッツ・ダンス』以降である。
1985年には、ライブ・エイドをきっかけに、ミック・ジャガーとのデュエットで『ダンシング・イン・ザ・ストリート』がリリースされ、こちらも印象深かった。
ただ、その後のティン・マシーンなるバンドでの活動は、今一つピンと来なかった。

デヴィッド・ボウイは、自身を一定の型にはめるのを嫌っていたように見える。
自らのありようを次々と変化させ、見るものを驚かせ続けてきた。
その姿はミュージシャンというよりアーチストと呼ぶ方がふさわしい。
「美しさ」を追求していたかのようにも思える。

かつて雑誌『NME』がミュージシャンを対象に行ったアンケートで、「20世紀で最も影響力のあるアーチスト」に選ばれたことが思い起こされている。
最も優れたとか、最も売れたとかではなく、影響された人が多いのがデヴィッド・ボウイなのであろう。

自らの存在証明を創り上げ、そのパブリック・イメージと闘い、壊し、また新たな自分を創り直していく。
辛く、楽しく、苦しい作業を繰り返してこられたように思う。
大成功もあれば、小成功もあれば、大失敗もあった。
死に至るまで、自分の生涯をプロデュースされているかのようだった。

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