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通訳ガイドを国家資格不要にすることについてのYahoo!意識調査 [お役所内案内士]

インターネットでの意識調査の代表格、「Yahoo!意識調査」。
これまでの総得票数は3億を超えている。
テーマは政治から芸能まで幅広いが、当然のことながら、一般的な関心がそれなりに高い項目が選ばれる。
その意味で、
「国家資格なしの通訳ガイド、どう思う?」
というテーマ設定はちょっとした驚きだった。
私は通訳案内士資格を持っているいわば当事者であり、必然的に関心も高いのだが、一般的な話題になっているとは思えなかったからである。

Yahoo!意識調査でのテーマ説明は以下のようなものだった。
“外国人旅行者を有償で観光案内する「通訳ガイド」を国家資格なしに可能にする改正通訳案内士法が今年度内に施行されます。旅行業界では「ガイド不足の解消」を歓迎する一方、「ガイドの質やスキルの低下につながる」との懸念も。あなたは、国家資格なしの通訳ガイドをどう思いますか?”

集まった票数は69,777票。
「NMB48須藤凜々花の結婚宣言、どう思う?」の187,653票から比べると少ないが、
「サッカー日本代表、イラク戦での戦いぶりは何点?」の72,335票とほぼ同等だった。
随分多くの意見が集まったなあ、というのが率直な感想である。
ネットでの意識調査には、投票する人に偏りがあるなど特有の課題があり、これが国民の意識を代弁しているとは必ずしも言えないが、全体の傾向を見るためには十分すぎるくらいの数を得たと言っていい。
こんな地味なテーマにこれほど集まるのが、手軽なネット調査の利点である。

さて結果は、
問題ある 45.6% 31,840票
問題ない 45.7% 31,906票
わからない/どちらとも言えない 8.7% 6,031票
というものだった。
70,000票を集めて、結果66票差。
信じられないくらいの僅差である。

選挙ではないから、どちらの票が多かったかということにはあまり意味がない。
傾向を知るためのものであり、賛否は非常に拮抗していることがわかる。

コメント欄を読むと、
「問題ある」とする人の意見は、「ガイドの質が低下する」といったものが多く、
「問題ない」とする人の意見には、「そこまで国が関与する必要はない」といったものが多かった。
しかし、仕方がないこととは言え、コメントを読むと、通訳案内士についての基本的な知識をお持ちでないままに、感情的に書かれているものがほとんどであり、本質的な意味が理解されないままに投票されていることがわかる。
この辺りが、ネット調査の限界でもあるだろう。

頑張って資格を取った人(私を含む)にとっては、「別に資格なんかいらないんじゃね」と言われると切ないものがあるが、もう決まってしまったことである。
それはそれとして、腕を磨いていくしかない。
切ないが。

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