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2017年の邦画を個人的に振り返る ~ その1 いい映画編 ~ [映画評]

2017年に観た映画は約70本。
映画通、映画マニアとしては物足りない数だが、映画ファンとしてはまあまあだろう。
私は邦画ファンで、70本中邦画が55本ほどと大半を占める。
見逃した作品も数多くあると思うが、個人的に2017年の邦画を振り返ってみたい。

私の選ぶ10本は以下のラインナップ。それなりにバラエティに富んでいると思う。
「帝一の國」
「亜人」
「夜空はいつでも最高密度の青色だ」
「散歩する侵略者」
「三度目の殺人」
「探偵はBARにいる 3」
「銀魂」
「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」
「火花」
「TAP THE LAST SHOW」 

「帝一の國」と「亜人」は、文句なしの娯楽作。
「帝一」は予想どおりに、「亜人」は予想をはるかに超えて面白かった。
オープニングから最後のワンシーンまで、とことん楽しませてもらった。

「散歩する侵略者」「三度目の殺人」「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」の3作では、才能あふれる監督が、その力をいかんなく発揮している。
作風は3人ともまったく違うが、質の高さと挑戦心は共通している。
「散歩する」と「狂わせるガール」は、バットを振り過ぎている感はあるのだが、当てに行くよりはいい。

最も心がひりついたのは「夜空はいつでも最高密度の青色だ」。
若者の痛みが胸に来る。
本作が映画初主演となった石橋静河さんは、これからぐいぐい来る女優さんだと思う。

年末に観た「探偵はBARにいる 3」は思わぬ掘り出し物。
シリーズ物はだんだんクオリティを下げていくのが定番の流れだが、世の中、例外もある。

今年も数多くの漫画原作の映画が撮られたが、多くが失敗だった。
そんななか「銀魂」は、映画としての成功と、興行成績を両立させた幸せな例。
素晴らしい仕事をやり遂げられた。
続編には、危険な空気を感じるが。

「火花」は、お笑いの板尾創路さんが、「TAP THE LAST SHOW」 俳優の水谷豊さんが、それぞれメガホンを取った作品。
異業種からの監督業への参入には、いろいろ風当たりも強いと思うが、お二人はいい作品を届けることで外野の声をシャットアウトされた。

その他、「話す犬を、離す」「ピーチガール」「チア☆ダン」「彼らが本気で編むときは、」といった映画が印象に残った。

いろいろな映画が公開されたが、「シン・ゴジラ」「君の名は。」といったメガヒットが生まれた2016年と比べると、2017年の映画界は淡々と流れた印象である。
いい映画も少なくなかったが、ガツンと来る作品が少なかった気もする。
「夜空はいつでも最高密度の青色だ」「TAP THE LAST SHOW」 といった、作り手の熱が伝わってくるような映画にもっと出会いたい。

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