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映画評 「のみとり侍」 [映画評]

「のみとり侍」は、阿部寛さん主演のコメディ時代劇。
「のみとり」とは、表向きは猫ののみとりを商売にしつつ、実態は床で女性の相手をするという裏稼業。
時代は、田沼意次が権勢をふるった頃、とされている。

本作は、R15+指定になっているのだが、その理由はエロいから。
くんずほぐれつのシーンが、かなりの時間続く。

別に、そうしたシーンがあっても構わないのだが、映画としてちっとも面白くないから、結果としてエロいシーンだけが記憶に残ることとなる。
しかし、今時エロい映像を見ようと思えば、ネットでいくらでも見られる。

悲しいかな脚本が全くなっておらず、物語が深まるにつれて、気持ちはどんどん離れていく。
登場人物にも全く感情移入できない。
演出にも冴えはなく、何がやりたかったのかさっぱり見えない。
一応、人情もの的な展開にはなっているのだが、伝わるものはなにもない。

出演は、阿部さんのほか、寺島しのぶさん、豊川悦司さん、斎藤工さん、風間杜夫さん、大竹しのぶさん、前田敦子さんなど。
寺島さんは、いつものように身体を張った芝居をされているのだが、何もこの映画で身体を張ることもないのに・・・。
出演陣で印象に残ったのは前田敦子さん。
アイドル時代をすっかり払拭し、女優道を邁進されている前田さんは、今作ではコメディエンヌぶりを披露されている。

「のみとり侍」は、さてさて困った映画。
ちいとエロいばかりで、よき点が見出せない。
ストーリーも演出もあらあらで、観終わった瞬間に消費されてしまい、余韻がどこにも残らない。
阿部さんのファンはご覧になるだろうが、さすがにガッカリされるのではないだろうか。
となると、誰にも勧めようがないから、困ってしまう。
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