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11月以降の家計消費がどうなるか  ~ 9月の駆け込み、10月の反動減の先は ~ [診断士的経済アプローチ]

今回の消費増税に際しては、駆け込み需要が少なめだと言われてきた。
私もそんな風に感じていたし、
売る側のキャンペーンもそこまでではないように思えた。
しかし、統計数字を見ると、駆け込み需要はそれなりにあったようだ。

総務省が発表した9月の家計調査によれば、
2人以上世帯の消費支出は前年同月比9.5%増となり、8月の1.0%から一気に拡大した。
これは、比較可能な2001年以降で最高の伸びであり、
2014年の前回増税時の数字を上回っている。
季節要因を除く前年平均との比較では14年の増税前の伸びの方が大きいことから、
前回ほどの駆け込みはなかったという認識には変わりはないようだが、
それでもかなりの駆け込みがあったのは事実のようだ。
やはりこうしたことは、統計数字を見てみないとわからない。

個別品目で見ると、ちょっと笑ってしまうくらい大幅に売り上げが伸びているものがある。
例えば、
電気冷蔵庫が前年比3.3倍!
電気掃除機が2.8倍!
自転車が2.8倍!
などである。
33%増ではなく、3.3倍に増えたというから、なんだか可笑しい。
その他、トイレットペーパーが1.5倍、紙おむつ1.3倍、シャンプー1.4倍など、
日用品を買いだめされた方も多いらしい。

9月の駆け込みは、
前回ほどではなかったにしても、
想定されていたよりは大きかった、
というのが実際のところだと思う。

10月については、当然反動減があるうえ、
台風19号が各地に被害をもたらし、
それによって生活がマヒした地域も多く、
各種イベントも中止になってしまったことから、
大幅なマイナスになることは避けられないだろう。
今後にもあるだろう消費増税の際の参考にするためには、
台風というデータ上のノイズがない状況で比較したかったところだ。
これで、もし10月が大きなマイナスになっても、
「あのときは台風被害があったから、比較の対象にならない」
などとされてしまいそうだ。
実際、過去の消費増税後の落ち込みについては、他の要素に原因を求められることが多かった。

注視すべきは11月以降ということになる。
ここでしっかり消費が戻って来ればよしだが、
戻ってこないようなら景気が腰折れる心配もある。
そうならないことを願うし、
今回はそうならないようにも思うが。

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