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映画評 「ブレイブ -群青戦記-」 [映画評]

本広克行監督作品。
「踊る大捜査線」で知られる本広監督だが、「亜人」もとてもよかった。
去年公開された「ビューティフルドリーマー」も、批判的に観る人が多いようだが、個人的にはドンピシャのツボだった。
本作の荒唐無稽な設定は、本広監督なら上手に活かされるのではないかと期待した。

チケットを買うとき、
「え?PG12?」
とちょっと驚いた。(まあ、「鬼滅の刃」もPG12なのだが)
お気楽なトンデモドンパチ映画だと思っていたからだが、映画が始まってすぐ、その意味を了解した。
戦国時代にタイムスリップした高校生たちが、野武士たちにどしどしやられてしまうのである。
力を合わせて、知恵や工夫でなんとか乗り切る系かと思っていただけに、この展開は意外。
しかしまあ、戦国時代の戦場にいきなり飛ばされたという設定なので、あり得ると言えばあり得る。
描写は結構えぐいので、人が切られたり、死んだりする映像は無理、という人はご注意願いたい。

主演は新田真剣佑さん。
かなり強引な展開を見せる脚本で、演じるのは大変だったと思う。
戦国武将役を演じられた三浦春馬さんと松山ケンイチさんがさすがの存在感。
ヒロインに山崎紘菜さん。
山崎さんは、TOHOシネマズのナビゲーター役として映画上映前に登場されているので、よくお会いしているような気になる。
高校生役の皆さんは、ワーワー元気に演じられていた。

めちゃくちゃな展開ながら、概ね楽しく観たのだが、
クライマックスでの敵役との格闘シーンが長過ぎたのが残念。
そのシーンにつながる必然性も含め、ここはない方がよかった。

戦国時代に高校生が学校ごと飛ばされるという展開は荒唐無稽ではあるが、、
何十年も前に「戦国自衛隊」という映画が作られているくらいだから、
設定自体はそれほど目新しいものではない。
楳図かずおさんの「漂流教室」の方がずっと強烈である。
スポーツエリート校が飛ばされた、というのがちょっと面白いが。

本広監督作品であり、
やりたい放題できそうな設定ということで、
大きな期待を持って観に行ったのだが、
どしどし人が殺される以外は、あまり驚きはなくワクワクもなく。
それなりに楽しめるが、それなりまでだった。
ちょっともったいない。

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