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ファンは勝ち負けだけを見るのではない ~ 大坂さんの会見ボイコットは残念 ~ [ヨモヤ]

大坂なおみさんが、全仏オープンでは記者会見に応じないと表明された。
理由としては、
「全体的な状況は落ち込んでいる人間を踏みにじるものだし、その背景にある理由が理解できない」
「アスリートの心の健康に敬意を払わない人がいると感じることがよくある。記者会見を目にするとき、または出席するときはいつもそう」
「私たちはそこに座り、以前に何度もされた質問をされ、私たちの心に疑問が生じるようなことを聞かれるときがよくある。私は自分のことを疑う人たちの前にさらされるつもりはない」
などとされている。

大会規定では、選手は必ず試合後に記者会見に出席しなければならないとされているので、
大坂さんの表明はこれに反することになる。
ペナルティとして、記者会見を欠席するごとに2万ドル(約218万円)の罰金を科される可能性があるらしい。
一般の方なら、目の玉が飛び出るほどの額だが、
年間3,700万ドル(40億円)も稼ぐとされる大坂さんとしては、
そこまでの大金でもないのだろうか。

この大坂さんの意思表示について、フランステニス協会のジル・モレットン会長は、
「これはとんでもない間違いであり、強力な規定が必要かもしれないほどの事態だ」
「私の意見では、このようなことは許されることではない。われわれはテニスの促進を目指している」
とおっしゃったという。

大坂さんの気持ちはよくわかる。
スポーツ選手へのものに限らず、
多くの記者会見やインタビューは陳腐なものであり、
相手を怒らせたり、揚げ足を取ろうとしたりしたものであることも少なくない。
意味が見い出せない、と嘆く気持ちも理解できる。

しかし、試合の勝ち負け以外のことを知りたいと思うファンも少なくない。
あのショットはどういう意図があったのか、
相手プレイヤーの成長をどう感じたのか、
憧れのプレイヤーと試合をしてどう思ったか、
マッチポイントを先に奪われたときの心境はどうだったのか、
秘策はあったのか、
などなど。
どちらが強いか、
どちらが勝ったか、
だけではないものを知りたいのがファンの気持ちである。
それに応えるのは、プロとして果たすべき役割の一つだと思う。

大坂さんは、日本のみならず、世界中が注目する選手である。
優等生でなければならないとは思わないが、
その肉声が聞けないのは残念である。
自分の言いたいことを一方的に言うだけのSNSでは伝わらないものもある。

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