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偉大な経営者にして後継者を育てるのは難しい [経済を眺める楽しみ]

経営者にとって最大の仕事は後継者を育てることである、
と言われたりする。
人間の寿命は有限だが、
会社はゴーイングコンサーンとして永遠の命を持ち続けなければならないので、
パスをつないでいかなければならないからである。

日本電産の創業者・永守重信氏といえば、日本を代表する実業家。
日本経済新聞社が実施した「平成の名経営者ランキング」において第1位、
日経ビジネス誌において発表された「社長が選ぶベスト社長」ランキングにおいて第1位、
など、ビジネス界での評価も高い。

しかし、その永守さんにして、後継者育成はうまくいっていないようである。
関社長が兼務する最高経営責任者(CEO)を、永守会長が引き継ぐ人事を発表したのである。
関氏は引き続き社長を務めるとのことだが、事実上のトップ交代と受け取られている。

もともと関氏は、永守さんが引き抜いてきた存在。
それが、わずか1年での交代となってしまった。

永守さんは、御年77歳。
まだまだ元気そうだし、
アメリカのバイデン大統領が79歳であることを考えても、
年齢的に無理な交代とは思わない。
しかし、自ら選んだ後継者をわずか1年で見切ったような形になってしまったのは、なんとも苦しい。

日本電産の売上高は約2兆円。
名実ともに日本を代表する企業だが、
永守会長の手腕に頼るあまり永守商店とも言われている。
今回のCEO復帰で、まだその状況が続くことが内外に伝えられた格好である。

偉大過ぎる経営者の最後で最大の仕事は、いつ結実するのだろう。
そろそろ後が無くなって来た。

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