SSブログ

出世を望まない公務員はまだ増えそう [ヨモヤ]

朝日新聞デジタルに、
『出世望まぬ公務員「勉強時間ない」「昇進よりも家庭」 自治体は苦悩』
という記事が掲載されていた。
2012年から10年連続で昇任試験を実施した13の都府県と政令指定都市に聞いたところ、
少なくとも8自治体で受験率が下がっていたというのである。

試験を受けない理由としては、
・普段の仕事が多忙で試験勉強をする時間がない
・昇進よりも家庭を優先する意識が高まっている
などが挙げられている。

こうした状況を受け、
北海道や長崎県などは試験をやめて、業務実績を考慮した登用に戻したそうであり、
ほかにも、試験を簡素化したり、準備しやすくしたりする対策をとる自治体が増えているそうだ。

正直なところ、
昇任試験を受けようとする職員が減っていることにはなんの違和感もない。
そりゃそうなるよな、と思う。
昇任して役職が高くなることのメリットは、
・仕事のやりがいが高まる
・裁量が増す
・給料が増える
といったところだと思うが、
・いや、もうやりがいあるし
・十分好きな仕事できてるし
・そんなに給料増えなくていいし
という人からすれば、モチベーションにはならない。

一方、昇任して役職が高くなると、
・責任が重くなる
・議会対応が大変
・プライベートな時間が持ちにくくなりそう
という面もある。
となると、マイナス要素の方が大きいと考える人も少なくないだろう。

もともと試験制度の目的は、
公平な昇任
若手の抜擢
といったところにあると思う。
しかし、昇任を望まない人が多数派になってしまうと、
そうしたそもそもの目的が意味をなさなくなってしまう。

役所に限らず、若者が昇任を望まない流れは止められそうにない。
それが自然であるとも思える。
管理職であるがゆえの喜びや楽しみも少なからずあるのだが、
天秤にかけたうえでどうかというと、今の人の価値観からすればどうだろう。

公務員としていい仕事をしていれば、
出世云々は二の次である気もする。
公務員として誇れる仕事ができているのなら、
役職を気にかけないのもうなずける。
それでいい気もする。

試験制度のあり方も含め、
時代に合わせた人事制度にしていかないと、
国も地方も役所が取り残されかねない。
nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。