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2022年の日本映画を振り返る ~ その5 「2022年私の選ぶ10本 その2」 ~ [映画評]

2022年に観た映画の中からベスト10を選ぶ個人的企画の続き。

前回、外せない作品として以下の5本を選出した。
「すずめの戸締り」
「マイスモールランド」
「ハケンアニメ!」
「愛なのに」
「恋は光」

残りの5本を、心に残った以下の作品たちの中から選んでみたい。
「ヘルドッグス」
「さかなのこ」
「前科者」
「神は見返りを求める」
「シン・ウルトラマン」
「ケイコ 目を澄ませて」
「四畳半タイムマシンブルース」
「ちょっと思い出しただけ」
「サバカン SABAKAN」
「破戒」
「LOVE LIFE」
「神田川のふたり」
「MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」
「土を喰らう十二ヵ月」
「コンフィデンスマンJP 英雄編」

なお、日本アカデミー賞で最多ノミネートとなった「ある男」は、ちゃんと作られた作品だとは思うものの、
あれやこれやの要素が薄味にてんこ盛りになっている感じで私には刺さらなかった。

映画賞を席巻している「ケイコ 目を澄ませて」は、岸井ゆきのさんの女優魂が炸裂している作品で、
真面目に撮られた好感が持てる映画である。
しかし、ボクシング映画である以上、もっと興奮させてもらえるか、苦い気持ちを与えてほしかった。

「さかなのこ」では思い切り楽しませていただいたが、沖田修一監督も主演ののんさんも贔屓にしているので、我ながら点数が甘くなり過ぎているのかもしれない、
と勝手に反省してここからは外そう。

「コンフィデンスマンJP 英雄編」は、痛快極まりない作品。
「シン・ウルトラマン」も、たっぷり面白かった。
しかし、10本となると少し違うかな。
「四畳半タイムマシンブルース」には後ろ髪引かれる思いだが・・・。

というわけで、悩みに悩んだ末、
「ヘルドッグス」
「前科者」
「ちょっと思い出しただけ」
「サバカン SABAKAN」
「破戒」
の5本を選ぼう。

「ヘルドックス」は、原田眞人監督と岡田准一さんの魂がぶつかり合う壮絶な作品。
やくざ組織への潜入ものは昔から繰り返し撮られてるが、ここまで緊張感が持続する映画は珍しい。
他のキャストもいいのに、なぜヒットしなかったのか。
もったいない。

「前科者」は、「あゝ、荒野」の岸善幸監督が、保護司という地味な題材を有村架純さんと森田剛さんの共演で映画化されたもの。
目立たぬ小品がしっかり作られているのを見ると、日本映画も捨てたものではないと思える。

「ちょっと思い出しただけ」には胸がキュンとした。
ちょっと思い出しただけ、って・・・。
松居大悟監督で、池松壮亮さんと伊藤沙莉さんの共演ときたら、そりゃいい映画になるでしょう。

「サバカン SABAKAN」は、2022年一番の夏映画。
子どもたちの夏休みを描いているのだが、甘酸っぱい思いに浸され、鼻がツンとなった。
末永く観られ続けることを祈る。

「破戒」の原作は、あの島崎藤村の「破戒」である。
木下恵介監督、市川崑監督という巨匠が映画化した小説を、奇をてらわず真正面から再度映像化。
その意気や、その蛮勇や、よしである。
間宮祥太朗さん、石井杏奈さん、矢本悠馬さんといった俳優陣も頑張りも素晴らしかった。

結果、2022年私の選ぶ日本映画ベスト・テンは、順不同で以下のとおりとなった。
「すずめの戸締り」
「マイスモールランド」
「ハケンアニメ!」
「愛なのに」
「恋は光」
「ヘルドッグス」
「前科者」
「ちょっと思い出しただけ」
「サバカン SABAKAN」
「破戒」

素敵な作品を届けてくださったスタッフ、キャストの皆さん、ありがとうございました。

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