SSブログ

映画評 「屋根裏のラジャー」 [映画評]

個人的に、子ども時代の卒業をテーマにした作品に弱い。
涙腺が緩む。
最近では「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」にやられた。
「STAND BY ME ドラえもん」もこのパターンだったか。
「トイ・ストーリー」にもその匂いがある。
本作「屋根裏のラジャー」もこの系譜。

クライマックスで、大人が昔の自分を思い出すシーンにはグッと来た。
特に、犬好きの私にとっては。

原作は、イギリスの作家A・F・ハロルドによる小説「ぼくが消えないうちに(The Imaginary)」。
この邦題をそのままタイトルにした方がわかりやすかったのに。

映像が終始美しい。
作画も実に丁寧。

しかし、途中、話がタルくなる。
また、残念至極なのは悪役の立ち位置がさっぱりわからないこと。
何をしたいのかもわからないし、
強さ、怖さも伝わらない。
悪役がしっかり描けていたら、まるで違う作品になっていたと思う。

声の出演は、寺田心さん、安藤サクラさん、杉咲花さん、仲里依紗さん、山田孝之さんら、
有名俳優陣。
俳優さんを声優として使うとどうしても顔が浮かんで来てしまうものだが、
今作では、それほど違和感がなかった。

上映時間の108分はそれほど長いものではないが、
タレているところをグッと切り込み、
悪役を際立たせて、
90分くらいの作品にしていたら、もっと見応えがあったと思う。
響く可能性がある題材だけに惜しい。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。