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税に対する「思考停止」はもう止めたい [公会計]

政府が税制調査会を再開し、復興財源確保のための臨時増税についての議論が本格的に始まった。
野田新総理は、民主党代表選挙への出馬に当たって、はっきりと増税の必要性を訴えておられた。
その新総理のもとで行われる税調であるから増税は既定路線なのかと言えば、全くそんなことはなさそうで、例によって議論は迷走しそうな雰囲気である。

野田総理は、税調の議論に先立って、
「今を生きる私たちの世代が、いかに連帯して、この負担を分かち合うか。多くの財源を確保して頂きながらも、足りない部分は時限的な税制措置を行っていく」
と述べられた。
しかし、出席の議員からは、
「短期間に増税してしまって経済の悪化を招き、逆に負担を将来に送ることになってしまう」
といった異論が示されたようだ。
この神学論争に陥ってしまうと、先が見えなくなる。

税の議論は、国の基本となる重要な課題である。
だから、大いに議論をしていただきたい。
しかし、10年一日のごとき、相変わらずのやり取りであれば、そろそろご勘弁願いたい。

国民新党の亀井代表は、臨時増税について、
「井戸(経済)がぶっ壊れている時に、井戸を直さず水(税金)をくみ上げることだけを考える。財務省が思考停止している」
とおっしゃったとのことである。

確かに、この「思考停止」がよくないと思う。
増税ありき、財政均衡ありき、は視野が狭い。
一方、増税反対派の方々も、
「この時期に増税をすることは、かえって景気を悪化させる」
と何年も何年もおっしゃっておられるのだが、こちらも「思考停止」に見える。
一体、「この時期」とは、いつからいつまでを想定しておられるのだろう。
具体的に条件を設定し、この点がクリアされれば増税に踏み切るべき、といった具体的な議論になっていかない限り、永遠に議論は平行線である。

それぞれの立場は絶対に曲げない、といった「思考停止」状態ではなく、柔軟な姿勢での議論をお願いしたい。
そして、早めにわかりやすい結論を示していただきたい。
うやむやは、政治への信頼を失わせるばかりである。
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