2本揃えられない芸人を選んで欲しくなかった ~ かまいたちの優勝は納得も 後味の悪いキングオブコント ~ [ヨモヤ]
去年のキングオブコントの優勝者を記憶している人はどのくらいいるだろう。
答えは、ライスである。
「え、誰それ」と答えを聞いてもピンと来ない人がほとんどだろう。
かもめんたる、シソンヌと近年の優勝者を並べても、「?」という人が多いのではないか。
残念ながらキングオブコントからはなかなかスターが生まれないし、番組自体もあまり盛り上がらない。
2010年から2012年ごろまでは面白かったのだが。
失礼ながら、こう毎年盛り上がらないと、スタッフの選球眼に疑問が湧いてくる。
出るべき芸人が選ばれているのだろうか、と。
今年はさらに後味が悪い大会になってしまった。
というのも、1本目でトップに立った「にゃんこスター」というコンビが、ほとんど同じネタを2本目もやってしまったからである。
しかも、2本目の方がぐっとつまらない。
会場もドン引きで冷たい空気が流れていたが、個人的にも不快だった。
話題性のある芸人を選びたいという気持ちはわかるが、2本揃えられないコンビを選んで欲しくなかった。
あれでは、命を削ってネタを作り、予選で落ちていった面々が浮かばれない。
まあ、そんなものと言えばそんなものだが。
もやもやした気持ちを抱えつつ、一組ずつ簡単に振り返ってみよう。
トップバッターは「わらふぢなるお」。
爆笑とまではいかなくても、一番手としての役割は果たしていた。
ほかのネタも見てみたくなった。
2番手の「ジャングルポケット」は安定の出来。
安心して見られるが、いつもの彼ら。
コンテストで優勝する感じではない。
「かまいたち」は去年も面白かった。
期待値を上げて見た今年の彼らは、それに十分に応えるキングオブコントとして久し振りの大ヒット。
会場が揺れるほど受けるネタを見たのはいつ以来だろうか。
設定の面白さに、2人のキャラクターがはまり、演技もバツグン。
声を出して笑った。
続いての「アンガールズ」も面白かったが、ジャンポケと同様、コンテストで優勝する感じではない。
「パーパー」は、こういう番組でよくある大穴枠。
しかし、一から十まで面白くなかった。
きっと面白い日もあるのだろうと信じよう。
「さらば青春の光」は、超安定勢力。
キングオブコントでは「痛トン」「なゆた」、M-1でも「能や」など、記憶に残る作品を残している。
今日も十分に面白かったが、彼らとしては完全な出来とは言えない。
パーパーに続く大穴枠が「にゃんこスター」。
パーパーがあれだったので、どうせ今度も話題性だけでしょ、と期待せずに見始めたのだが、途中からグイグイ引き込まれた。
まず、女の子の縄跳びのうまさに驚く。
本番で失敗しない度胸もすごい。
繰り返していくうちに笑わせるタイプのネタなのだが、これにずっぽりはまってしまった。
見終わった瞬間、「ニュースターの誕生だ」と思った。
まさか、2本目にあんなものを見せられるとは知らずに。
「アキナ」は、独特の世界観はあったが、伏線をガーっと回収するネタを期待していただけに肩透かし。
「GAG少年楽団」からは、いい意味ではない「年輪」が漂ってしまい、笑えなかった。
最後は「ゾフィー」。
私は楽しんだが、内容的に笑えない人も多かっただろう。
毒が強いネタで勝ち上がるのは難しい。
決勝に残ったのは、得点順に、
にゃんこスター
かまいたち
さらば青春の光
ジャングルポケット
アンガールズ
の5組。
「アンガールズ」の2本目は、彼ららしい狂気が感じられる設定。
突き抜けるまではいかないが、楽しめた。
「ジャングルポケット」は、2本目もしっかり笑わせてくれた。
確か去年も書いたが、悪い意味ではなく「エンタの神様」に向いている。
わかりやすくて、ちゃんと笑える。
しかし、コンテスト物で頂点に立つ感じではない。
「さらば青春の光」としては、前の2組が突き抜けなかったし、にゃんこスターは転ぶことも予想されるので、優勝の大チャンス。
そして、2本目は1本目より面白かった。
ただ、彼らのネタは往々にしてそうなのだが、すっからかんに笑える感じではない。
ネタの中の人が、ちょっと、可哀そうに思えてしまったりする。
そこが面白くもあるのだが、底抜けに笑えはしない。
「かまいたち」の2本目は、1本目と比べるともう一つだった。
力技で笑わせに来た感じで、彼らに望むレベルからすればギリギリ。
そして、「にゃんこスター」の2本目。
過去、キングオブコントやM-1で、無名の芸人が決勝に進出することが度々あった。
そして、2本揃うのかという心配をよそに、きっちりやり切ってきた幸せな歴史がある。
キングオブコントで言えば、ピースであり、2700であり、バイきんぐであり、バンビーノなどなどである。
M-1で言えば、南海キャンディーズであり、オードリーであり、サンドウィッチマン、スリムクラブなどなどなどなどである。
なにしろ、何千組の中から選ばれているのだから。
「にゃんこスター」の2本目は、1本目のひどい劣化コピー。
私が審査員席にいたら、0点を入れていたと思う。
その0は、彼らに向けてでもあり、彼らを選んだスタッフに向けてでもある。
1本目が終わった段階で、どの組が優勝しても実質的な勝者は「にゃんこスター」であると思った。
しかし、2本目を見せられると、素直に喜べない。
かまいたちの優勝は納得だし、当然だと思うのだが、それさえも後味の悪いものになってしまった。
実に残念である。
答えは、ライスである。
「え、誰それ」と答えを聞いてもピンと来ない人がほとんどだろう。
かもめんたる、シソンヌと近年の優勝者を並べても、「?」という人が多いのではないか。
残念ながらキングオブコントからはなかなかスターが生まれないし、番組自体もあまり盛り上がらない。
2010年から2012年ごろまでは面白かったのだが。
失礼ながら、こう毎年盛り上がらないと、スタッフの選球眼に疑問が湧いてくる。
出るべき芸人が選ばれているのだろうか、と。
今年はさらに後味が悪い大会になってしまった。
というのも、1本目でトップに立った「にゃんこスター」というコンビが、ほとんど同じネタを2本目もやってしまったからである。
しかも、2本目の方がぐっとつまらない。
会場もドン引きで冷たい空気が流れていたが、個人的にも不快だった。
話題性のある芸人を選びたいという気持ちはわかるが、2本揃えられないコンビを選んで欲しくなかった。
あれでは、命を削ってネタを作り、予選で落ちていった面々が浮かばれない。
まあ、そんなものと言えばそんなものだが。
もやもやした気持ちを抱えつつ、一組ずつ簡単に振り返ってみよう。
トップバッターは「わらふぢなるお」。
爆笑とまではいかなくても、一番手としての役割は果たしていた。
ほかのネタも見てみたくなった。
2番手の「ジャングルポケット」は安定の出来。
安心して見られるが、いつもの彼ら。
コンテストで優勝する感じではない。
「かまいたち」は去年も面白かった。
期待値を上げて見た今年の彼らは、それに十分に応えるキングオブコントとして久し振りの大ヒット。
会場が揺れるほど受けるネタを見たのはいつ以来だろうか。
設定の面白さに、2人のキャラクターがはまり、演技もバツグン。
声を出して笑った。
続いての「アンガールズ」も面白かったが、ジャンポケと同様、コンテストで優勝する感じではない。
「パーパー」は、こういう番組でよくある大穴枠。
しかし、一から十まで面白くなかった。
きっと面白い日もあるのだろうと信じよう。
「さらば青春の光」は、超安定勢力。
キングオブコントでは「痛トン」「なゆた」、M-1でも「能や」など、記憶に残る作品を残している。
今日も十分に面白かったが、彼らとしては完全な出来とは言えない。
パーパーに続く大穴枠が「にゃんこスター」。
パーパーがあれだったので、どうせ今度も話題性だけでしょ、と期待せずに見始めたのだが、途中からグイグイ引き込まれた。
まず、女の子の縄跳びのうまさに驚く。
本番で失敗しない度胸もすごい。
繰り返していくうちに笑わせるタイプのネタなのだが、これにずっぽりはまってしまった。
見終わった瞬間、「ニュースターの誕生だ」と思った。
まさか、2本目にあんなものを見せられるとは知らずに。
「アキナ」は、独特の世界観はあったが、伏線をガーっと回収するネタを期待していただけに肩透かし。
「GAG少年楽団」からは、いい意味ではない「年輪」が漂ってしまい、笑えなかった。
最後は「ゾフィー」。
私は楽しんだが、内容的に笑えない人も多かっただろう。
毒が強いネタで勝ち上がるのは難しい。
決勝に残ったのは、得点順に、
にゃんこスター
かまいたち
さらば青春の光
ジャングルポケット
アンガールズ
の5組。
「アンガールズ」の2本目は、彼ららしい狂気が感じられる設定。
突き抜けるまではいかないが、楽しめた。
「ジャングルポケット」は、2本目もしっかり笑わせてくれた。
確か去年も書いたが、悪い意味ではなく「エンタの神様」に向いている。
わかりやすくて、ちゃんと笑える。
しかし、コンテスト物で頂点に立つ感じではない。
「さらば青春の光」としては、前の2組が突き抜けなかったし、にゃんこスターは転ぶことも予想されるので、優勝の大チャンス。
そして、2本目は1本目より面白かった。
ただ、彼らのネタは往々にしてそうなのだが、すっからかんに笑える感じではない。
ネタの中の人が、ちょっと、可哀そうに思えてしまったりする。
そこが面白くもあるのだが、底抜けに笑えはしない。
「かまいたち」の2本目は、1本目と比べるともう一つだった。
力技で笑わせに来た感じで、彼らに望むレベルからすればギリギリ。
そして、「にゃんこスター」の2本目。
過去、キングオブコントやM-1で、無名の芸人が決勝に進出することが度々あった。
そして、2本揃うのかという心配をよそに、きっちりやり切ってきた幸せな歴史がある。
キングオブコントで言えば、ピースであり、2700であり、バイきんぐであり、バンビーノなどなどである。
M-1で言えば、南海キャンディーズであり、オードリーであり、サンドウィッチマン、スリムクラブなどなどなどなどである。
なにしろ、何千組の中から選ばれているのだから。
「にゃんこスター」の2本目は、1本目のひどい劣化コピー。
私が審査員席にいたら、0点を入れていたと思う。
その0は、彼らに向けてでもあり、彼らを選んだスタッフに向けてでもある。
1本目が終わった段階で、どの組が優勝しても実質的な勝者は「にゃんこスター」であると思った。
しかし、2本目を見せられると、素直に喜べない。
かまいたちの優勝は納得だし、当然だと思うのだが、それさえも後味の悪いものになってしまった。
実に残念である。
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