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映画評 「HOKUSAI」 [映画評]

評判より面白い映画、
評判どおり面白い映画、
評判より面白くない映画、
評判どおり面白くない映画、
など、いろいろあるが、
評判どおりそこそこの映画、
というのもある。
本作がそれ。
★5つが満点なら、大抵の人が★3つにする。
そんな感じ。

全然面白くないわけではないし、
見せ場もないわけではないのだけれど、
なんだがぼんやりした印象しか残らない。
駆け足の展開なのに、やたらと上映時間が長く感じられる。

映画は、タイトルどおり葛飾北斎の生涯を描いたもの。
喜多川歌麿や東洲斎写楽、柳亭種彦、蔦屋重三郎といった歴史に名を残す人物も、実名で登場する。

本作は、年齢によって北斎を演じる俳優が変わる。
北斎の青年期を柳楽優弥さんが、老年期を田中泯さんが演じる。

大抵の映画は、入り込むまでが難しく、
一度流れに乗れれば最後まで連れて行ってくれるものなのだが、
本作の場合、主演俳優が変わることもあり、
後半、改めて映画に入り直さなければならない。
それが刺激となっていい方に出る場合もあるだろうが、
私は、うまく乗り損ね、集中することができなくなってしまった。
田中泯さんのわかりやすい演技も、本作では効果的とは思えず。
終わりに向かうにつれて、気持ちが離れて行った。

他の俳優陣は、
阿部寛さんが蔦屋重三郎役を、
永山瑛太さんが柳亭種彦役を、
玉木宏さんが喜多川歌麿役を演じる。
やはり阿部さんの存在感は出色。
注目度上昇中の芋生悠さんが花魁役で出演されている。

「HOKUSAI」は、魅力的な題材を十分に活かしきれなかった印象。
どんな映画だったか、映画が終わった瞬間から忘れ始めている。

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