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あるべき社会を巡る理念の闘争 [ヨモヤ]

10月18日付の日本経済新聞の「経済教室」のコーナーに、
井手英策慶応大学教授の
「基礎的サービスの無償化を」
と題した一文が掲載された。

以前、「なぜ君は総理大臣になれないのか」という映画を観た。
小川淳也衆議院議員に密着したドキュメンタリー映画なのだが、
「なぜ」と言われても、私にはまったくピンと来なかった。
しかし、井手教授の演説の場面は胸に来るものがあった。
井手教授は、大学教授として理論だけを追っているのではなく、
本気でこの国をいい方向に導こうとされていると感じた。

日経に掲載された文章は、
「全国民に無償でベーシックサービスを提供すべし」
というもので、井手教授がかねてから訴えておられるものである。
耳障りのいいことをおっしゃる方は、往々にして財源についてはあいまいだが、
井手教授は消費税が最適とされている。
具体的にはあと6%の引き上げで対応できると見込まれる。

消費税を上げる、というとそれだけでアレルギー反応を示される方が少なくないなか、
野党寄りの立場であるに関わらず、
はっきりと消費増税を訴えられる井手教授の姿が潔い。

最後に、井手教授はこのように書かれている。
「筆者の持論に異論もあろうが、それでいい。
今の政治に決定的に欠けているのはあるべき社会を巡る理念の闘争なのだから」

本当にそのとおりだと思う。
特に国政では国家観を示していただきたいが、
あるべき社会を巡る理念を提示してくださる政治家が少ないように感じる。
大きな方向性ではなく目先のことに追われておられるように見える。
相手の言動をとらえてカウンターパンチを打つことに専念されている方が多いように思える。

あるべき社会を巡る理念の闘争。
是非、国民の前に見せていただきたい。
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