SSブログ

日本の出生数過去最少84万人 韓国の出生率0.81 [ヨモヤ]

日本の出生率は、人口を維持できる水準である2.07を大きく下回って推移している。
過去最低水準だったのは2005年の1.28で、
その後多少回復はしたものの2020年は1.34。
少子化に歯止めがかからない。

厚生労働省の発表によれば、
2021年の出生数が84万2,897人で、20年と比較すると2万9,786人の減、
6年連続で過去最少を更新したとのことである。
死亡数は20年比6万7,745人増の145万2,289人。
出生から死亡を引いた自然増減は60万9,392人の減。

この2年間はコロナ禍で特別ではあるが、
人口空白が生まれてしまったことは確かであり、
これはずっと尾を引く現実である。

出生率が2を割っている状況は先進国に共通している。
そのなかでアメリカやフランスは1.8程度となっていて相対的に高いが、
ドイツやイタリアは日本に近い数字になっている。

出生率の低下が深刻なのは東アジア各国である。
シンガポールが1.1程度、
台湾や香港が1.0程度、
韓国に至っては2021年の最新の数値で0.81にまで下がっている。
OECD加盟国で1を下回っているのは韓国だけということだ。

韓国の出生率が低い背景や理由としては以下のようなものが挙げられていた。
・母親の平均出産年齢の上昇
・結婚をあきらめる若者の増加
・子育ては母親が行うものといった考え方が色濃く残り、女性に負担が偏りがち
・「生きにくさ」から結婚を避ける「非婚」主義の拡大
・高騰する住宅費や塾などの教育費といった経済的負担の重さ
・受験や就職で激しい競争にさらされる環境から自分の生存を優先せざるをえない状況
・格差の拡大による将来不安
・大学も就職もソウルを目指すという「首都一極集中」の弊害

こうしてみると、日本と同じような状況であることがわかる。
日本の出生率は1.3あたりで底這いしているが、韓国の状況を見ると、
まだまだ下がる可能性があるように思える。

子供を持つか持たないか、それ自体は各自の判断であるが、
国力という観点では、加速度的に人口が減少していくことは避けなければならない。
特効薬はなかなか見つからないが、これまでの対策が機能していないことは事実である。

人口が減っても構わない、
とおっしゃる方は少なくない。
しかし、じりじり減るのならともかく、急減してしまうと社会的に許容しきれない。
コロナ明けに、いい反動があればいいのだが。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事