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映画評 「グッバイ、ドン・グリーズ!」 [映画評]

友情物語が好きだ。
夏休みの冒険譚も好きだ。
本作は少年の成長を描くアニメ映画で好みに合いそうな予感があった。
絵は綺麗で丁寧だし、
ちゃんと作ろうとしていることも伝わる。
しかし、いろいろ惜しい。
既視感のある設定、
強引かつ説得力の薄い展開、
予定調和的な帰結。
グッと来るには至らなかった。

男子高校生3人の夏の冒険が描かれる。
なんでこの時期に公開されたの?
という疑問がすぐに湧いて来る。
やはり夏に観たい作品である。

友達同士で大人に内緒で探しものに出かける、
という設定はよくあるパターン。
しかし、探しものを始める動機の部分に今一つピンとくるものがなかった。

探しもの見つけるためにはいろいろ困難があるのも定番。
本作では、そこも弱い。

友人3人の関係も、もう一つ。
最後に壮大な謎解きがあるのだが、
3人の関係性がしっくり来ていないだけに心に響かない。

「グッバイ、ドン・グリーズ!」は、何かが噛み合えばグッと違う作品になったのではないかと思わせる作品。
それなりに楽しめる作品だし、
作画もしっかりしているだけにもったいない。
惜しいのだが、その紙一重の差は実に大きい。

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