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映画評 「映画 おそ松さん」 ~ お粗末という表現では足らない ~ [映画評]

プロ野球に「隔年選手」と呼ばれるプレーヤーがいる。
一年おきにいい成績と悪い成績が交互に現れるためにそう呼ばれる。
打者にもいるが、投手に多いように思う。
なぜそんなことを言い出したかというと、
本作を撮った英勉監督に、一本ごとに出来不出来の波があるように感じるからである。

最近の作品を振り返ると、
「前田建設ファンタジー営業部」 これは面白かった
「ぐらんぶる」 これはトホホ
「映像研には手を出すな!」 これは面白かった
「賭ケグルイ絶体絶命ロシアンルーレット」 これはひどかった
「東京リベンジャーズ」 これは大ヒット
という具合である。
その流れで来た今回の「おそ松さん」。
これはもうヤバいくらいのお粗末さだった。
お粗末という表現ではとても足らないくらいの。

私は、アイドル映画が嫌いではない。
今作もそれなりに期待して観に行った。
「6つ子のうち一人だけが金持ちの養子になれることが伝わり大騒動勃発」
という設定も悪くないと思った。
しかし、映画は、想定内を覆そうとするあまりなのかなんなのか、もう、なんと言うか。
アイドル映画だから駄目、とか、
ジャニーズだから駄目、とか、
そういう次元ではなく、脚本も演出も惨憺たるものだった。
滅茶苦茶過ぎて笑える、ということもあるが、
本作は単に滅茶苦茶。
Snow Manの皆さんに対して何か悪意でもあるのかと疑われるくらいに。

出演は、Snow Manの9人のほか、
高橋ひかるさん、桜田ひよりさん、濱田マリさん、光石研さん、
栗原類さん、加藤諒さん、南果歩さん、榎木孝明さんといった面々。
映画に出る前には、脚本をしっかり読みましょうね。
嫌な脚本は断る癖を付けましょうね。

「映画 おそ松さん」は、年間ワーストレベルのとほほほほな作品。
今後、今年中にこの作品を下回る映画が生まれるとは、ちょっと想像しにくいし、
生まれてほしくない。
あまり映画を観ない人が、Snow Man目当てに劇場に足を運んだとして、
「邦画って、ひどいな。もう、いいや」
となってしまうのが怖い。

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