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映画評 「KAPPEI カッペイ」 [映画評]

馬鹿馬鹿しい予告編に惹かれた。
面白くてもおかしくないと思った。
ナンセンスだろうけれど、
突き抜けた笑いと、
その一方で熱い戦いが繰り広げられると期待した。

はい、勝手な期待をしてはいけません。

本作は、『デトロイト・メタル・シティ』で知られる若杉公徳さんの漫画の実写映画化。
ネットに公開されているストーリーはこんな感じ。

“「1999年7の月、終末が訪れる」というノストラダムスの予言を信じ、世界滅亡から人類を救うため厳しい修行を重ねてきた終末の戦士たち。強力な殺人拳「無戒殺風拳」をマスターしたものの、2022年になっても世界は滅亡する気配もなく、彼らは師範から解散を告げられる。勝平をはじめやることがなくなった戦士たちは、その能力が必要とされない平和な現代の東京に流れ着く。”

そして、何も起こらない東京で、何の常識もない終末の戦士たちが、実にくだらない騒動を次々と起こす、
というお話。

馬鹿馬鹿しい話は嫌いではない。
くだらない話も嫌いではない。
馬鹿馬鹿し過ぎる話も、くだらなすぎる話も嫌いではない。
しかし、この映画は好きになれなかった。

なんというか、特別何も面白くない。
ベテラン俳優の方々が馬鹿馬鹿しいことを大真面目にやっている面白み、
というのが狙いとしてあるのだろうけれど、
それだけなら、いや、別に。
何かほかに芯のようなものがあればよかった。

主演は、伊藤英明さん。
熱演だが、この映画では、はい。
共演に、上白石萌歌さん。
どんどんいい女優さんになって来ておられるように思う。
大貫勇輔さん、古田新太さん、山本耕史さん、小澤征悦さんらが脇を固める。
もったいない使い方だが、これはそういう作品。

「KAPPEI カッペイ」は、残念ながら笑えないコメディ。
コメディが笑えない場合、どう楽しめばいいのか、それを考える教材になるかしら。
私には答えが見つからなかった。

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