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映画評 「ウェディング・ハイ」 [映画評]

バカリズムさんの脚本で、「勝手にふるえてろ」などの大九明子さんが監督。
「勝手にふるえてろ」は松岡茉優さんの好演もあり、印象深い作品だった。

主な出演者は、
篠原涼子さん、中村倫也さん、関水渚さん、岩田剛典さん、中尾明慶さん、
前野朋哉さん、六角精児さん、尾美としのりさん、臼田あさ美さん、
片桐はいりさん、皆川猿時さん、向井理さん、高橋克実さん、
と、なにやら盛りだくさん。
結婚式を舞台にしたコメディなのだが、主要メンバーだけでもこれだけの登場人物がいて、
それぞれに見せ場的なものがあるものだから印象は散漫。
ところどころ面白いシーンもあるのだが、
結婚式あるあるコント集的な色合い。
それはそれでありだが、映画的満足度があるかというとそれは別物。

映画の中で、「お笑いは緊張と緩和が大切」と登場人物が言う。
それなのに、本作にはそのメリハリが欠けていた。
ずっと面白がらせようとしているため、かえって笑えない。

結婚式後のドタバタシーンも、絵に描いたような蛇足。
伏線の回収も予想どおりで、もっともっともっと短時間で済ませてほしかった。

出演者の中では、関水渚さんがお綺麗になられたのに驚いた。
3年前の映画デビュー作「町田くんの世界」では、失礼ながら全くピンと来なかったのだが、
本作ではキラキラ輝いておられた。
主演は篠原涼子さんなのだが、出演時間もそれほど長くなく、活躍もそこそこ。
ちょっともったいない。
皆川猿時さんと高橋克実さんの怪演が見どころの一つだが、
始終ドタバタしているだけにすっかり薄まってしまっている。

「ウェディング・ハイ」は、笑いを詰め込み過ぎた結果笑えなくなってしまったコメディ。
面白いは数ではない。
コメディを作るのは難しいが、それにしてももう少し何とかならなかったかしらん。

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