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書評「夜のピクニック」 [読書記録]

このところ1日1冊のペースで読んでいるのだが、週に1冊は小説を読むことにしようと思っている。
残りの6冊は、ビジネス書というやつ。仕事に関係する本も読むだろうか。
小説の方が頭を使うし、時間もかかるのだが、「本を読んでいる」という気になる。
「ああ、俺って、本が好きだったんだ」としみじみ思い出したりもする。

「夜のピクニック」は、「告白」からの本屋大賞つながり。
正直、「告白」にはかなりガッカリさせられたために、いっちょほかの本屋大賞受賞作もチェックしてやれと思い立った。
ほかのもひどかったら、怒るよ、ホント、というつもりだった。

しかし、「夜のピクニック」は、非常によくできた青春小説だった。
若干ストーリーに強引なところがあり、そこはちょっと余分だったかなとは思うが、物語である以上、多少はやむを得ないだろう。
淡々と、それでいて、切々と胸に届く、青い日々の記憶。
なんだか、とてもいい気持ちになる。

大人になると、十代の記憶など、遠い遠いものになる。
そのころ「ちゃんと青春していたか」なんて、忘れてしまっている。
「ちゃんと青春していなかった」からといって、それからの人生になにか支障が出るわけでもない。
でも、だからこそ大切にしたい時間である。
今さら思っても返ってこないが。

甘酸っぱくほろ苦い思いが胸を刺してくる。
是非、映画も観たくなる本だった。
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コメント 2

ちゅん

コメント失礼します。

『夜のピクニック』は、僕の母校の行事が題材になった小説です!
僕もあの作品は大好きです!
もし子供が生まれたら、この作品を読ませて日々を大事に生きることを教えたいです(笑)

本屋大賞といえば、2007年の本屋大賞で2位だった、森見登美彦氏の『夜は短し歩けよ乙女』もとても面白かったです。
宜しければ、お読みになってみてくださいね☆

by ちゅん (2010-06-08 13:28) 

淋

ちゅん さん

コメントありがとうございます。
自分の学校の行事があのような小説になるとは、なんていうかとても幸せなことですね。
少し時間が経ってからもしみじみ思い出す、なんていうことはないのに、大切にしたい、そんな素敵な作品でした。

お勧めの森見さんの作品、是非読んでみたいと思います。
ありがとうございました。
by (2010-06-09 03:57) 

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