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せめて大手代理店頼みから抜け出すきっかけに [ヨモヤ]

東京五輪・パラリンピックを巡る贈収賄、談合事件で、
大手企業から次々と逮捕者が出ている。
また、これがきっかけで行政から指名停止となる企業が続出している。

不祥事により企業が一定期間指名停止になることはそれほど珍しいことではないが、
今回は、
電通、博報堂、
といった大手代理店の名前が挙がっているだけに影響は小さくない。
2025年の大阪・関西万博に向けた準備においても、
この両社を含めた代理店各社が指名停止となった。

これまで、文化やスポーツの大きなイベントは、
電通、博報堂を中心とした大手代理店の独壇場だった。
大手代理店は
豊富なノウハウと厚みのある人材を揃えており、
海外からも要人が来るような大会、
規模が大きな大会、
警察をはじめ様々な調整が必要なイベント、
スポンサー集めが必要な企画、
などでは、他の追随を許さなかった。
結果としてそのことが、
独占状態を加速させ、ブラックボックス化させていった傾向がある。

委託する側も、
大手代理店が独占して受注してくれれば安心、
大手代理店でなければ不安、
大手代理店の言いなりになってしまうのは嬉しくないが他に選択肢がない、
という状況だったと思う。

今回の贈収賄、談合事件により、
東京オリンピック・パラリンピックの記憶が悪い内容に上書きされている。
せめて、今回の事件をきっかけに、
ビッグイベントの大手代理店依存からの脱却をはかりたい。

これだけの禍が起きてしまえば、
簡単に福と為すとは言えないが、
大手代理店の指名停止を契機にいろいろな会社がイベントを手掛けられるようになり、
同じ土俵で競い合えるようになれば、
結果としてイベントの内容もよくなっていく可能性がある。
せめて、そんなプラス要素でもなければ、
オリンピックをめぐるあれやこれやのいざこざは、
本当に悲しく残念な話である。
どんなプラス要素があっても、悲しく残念な話ではあるが。

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