SSブログ

日本アカデミー賞を予想してみる [映画評]

アメリカのアカデミー賞と違い、それほど注目されていないし、
残念ながらそれほど価値も高まってこない日本アカデミー賞だが、
映画界のビッグイベントであることは確か。
映画ファンとして予想してみよう。

実は、予想は以前もしたことがあるのだが、その時はそれなりに当たった。
2020年は予想した9部門中7部門が的中、
2022年は予想した7部門中5部門が的中、という具合。
まあ、取るべき作品や役者さんが取るのだから当然だが。
ただ、今年はあまり自信がない。

まず、たぶん大丈夫だろうと思うアニメーション作品賞から。
ノミネートは
「犬王」
「かがみの孤城」
「すずめの戸締まり」
「ONE PIECE FILM RED」
「THE FIRST SLAM DUNK」
の5作。
作品としての評価が高いのは「犬王」だが、私はピンと来なかった。
ここは「すずめの戸締まり」で固いと思う。

続いて主演男優賞。
ノミネートは
阿部サダヲさん 「死刑にいたる病」
大泉洋さん 「月の満ち欠け」
妻夫木聡さん 「ある男」
二宮和也さん 「ラーゲリより愛を込めて」
松坂桃李さん 「流浪の月」
の5人。
皆さん素敵な俳優さんで、嫌いな人はいないのだが、
これらの作品でのノミネートはまるでピンと来ない。
阿部さん、松坂さんは熱演だったが、アカデミー賞を取るにはちょっと暗過ぎる気がする。
正直なところ、作品はあまり好きではないのだが、妻夫木聡さんが取られるのではないだろうか。

主演女優賞のノミネートは、
岸井ゆきのさん 「ケイコ 目を澄ませて」
のんさん 「さかなのこ」
倍賞千恵子さん 「PLAN 75」
広瀬すずさん 「流浪の月」
吉岡里帆さん 「ハケンアニメ!」
の5人。
主演男優賞と違い、作品と女優さんが噛み合っていて目移りする。
「ハケンアニメ!」推しの私としては吉岡さんを熱烈応援しているし、
吉岡さんの喜ぶ顔を見てみたい気が強くする。
また、のんさんの「さかなのこ」は痛快だった。
しかし、演技に対しての賞となれば、岸井ゆきのさんが取るのが順当だろう。

助演男優賞のノミネートは次の5人。
柄本佑さん 「ハケンアニメ!」
窪田正孝さん 「ある男」
坂口健太郎さん 「ヘルドッグス」
目黒蓮さん 「月の満ち欠け」
横浜流星さん 「流浪の月」
ここは柄本さんと窪田さんの一騎打ち。
「ある男」の大量ノミネートからして窪田さんが有利なのかと思うけれど、
ここは願望も込めて柄本さんと予想する。

助演女優賞のノミネートは次の6人。
有村架純さん 「月の満ち欠け」
安藤サクラさん 「ある男」
尾野真千子さん 「ハケンアニメ!」
清野菜名さん 「ある男」「キングダム2 遥かなる大地へ」
永野芽郁さん 「母性」
松本穂香さん 「“それ”がいる森」
ここも「ハケンアニメ!」と「ある男」の一騎打ちと見る。
尾野さんも素敵だったが、安藤さんの七変化ぶりはすごかった。
安藤さんに一票。

優秀監督賞のノミネートは次の5人。
石川慶さん 「ある男」
小泉堯史さん 「峠 最後のサムライ」
樋口真嗣さん 「シン・ウルトラマン」
廣木隆一さん 「月の満ち欠け」
吉野耕平さん 「ハケンアニメ!」
またまた「ある男」と「ハケンアニメ!」のガチンコ勝負。
好きなのは断然「ハケンアニメ!」なのだが、予想という点では石川監督とするのが妥当な気がする。

さて、優秀作品賞である。
これが最高の賞。
ノミネートは次の5作品。
「ある男」
「シン・ウルトラマン」
「月の満ち欠け」
「ハケンアニメ!」
「流浪の月」

「ある男」と「ハケンアニメ!」の二択なのだろうが、
ここはなんとしても「ハケンアニメ!」に取ってほしい。
そして、取れる可能性もそう低くないと思う。
「新聞記者」を最優秀に選んだ経緯がある日本アカデミー賞であり、
最多ノミネートも加味すれば「ある男」に追い風だが、
「ミッドナイトスワン」や「シン・ゴジラ」が選ばれたこともある。
日本映画の未来のためにも、
というと大げさだが、
「ハケンアニメ!」のような思いの詰まった作品が最優秀になってほしい。
もちろん他の作品にもいろいろな思いはあるのだろうけれど、
それをわかってもやはり「ハケンアニメ!」に取ってほしい。
熱く、楽しい映画だった。

映画に携わる人は、日本アカデミー賞への思いは強いだろう。
だからこそ、もう少しちゃんとした作品をノミネートしてもらいたい。
と、毎年思う。
今年は「ハケンアニメ!」が複数部門で選ばれていて、そこは嬉しいが、もう一歩。
来年こそ、頼みます。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事