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株は上がり 雇用も堅調 しかし消費がついて来ない [経済を眺める楽しみ]

円安に支えられて、日本の株式市場は絶好調である。
5月の相場を、なんと11営業日連続上昇で締めくくった。
11連騰は、バブル絶頂期の1988年以来27年ぶりという。

雇用も堅調。
完全失業率は3.3%に下がり、これは18年ぶりの低水準。
2人以上の勤労者世帯の実質収入も、前年同月比2.0%増と増加に転じた。

しかし、こうした順風を受けながら消費がついて来ない。
総務省が発表した4月の家計調査によれば、全世帯の消費支出は実質前年比で1.3%減少となった。
これで減少は13カ月連続。

去年の4月は、消費税への駆け込み需要の反動で激しく落ち込んだから、今年は通常に戻るだけでもプラスになりそうなものである。
事前の市場予測では、中央値が実質前年比3.1%増で、回答した16調査機関のすべてが増加を見込んでいたという。
それが、プラスの幅が小さいどころかマイナスとは驚く。

なんでも、昨年度に住宅のリフォームについて消費税率引き上げに伴う経過措置が適用されていて、その反動が今回の前年比押し下げ要因になったという。
そのため、住居や自動車購入などを除いた実質消費支出は同1.4%増で、13カ月ぶりのプラスに転換しているというが、それにしてもマイナスはマイナス。
この結果には、正直びっくりした。

街角でのインタビューなどで、「景気回復の実感はない」と答えている方が多いが、こうした数字を見せられると、確かにそうなのだな、と思う。
賃上げも進んできているのだが、消費が点火するには至らない。
ひょっとしたら、もうずっと点火しないのかも知れない。
そんなことさえ感じてしまう。

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