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世界は景気の過熱感が警戒される状況に [経済を眺める楽しみ]

国際通貨基金(IMF)が最新の世界経済見通しを公表し、2021年の世界成長率の予測を6%に上方修正した。
この予測が当たれば、過去40年以上で最大の伸びとなる。
もちろん
2020年がマイナス3.3%に落ち込んだ反動
という面はあるが、それを補って余りある成長ということになる。

牽引するのは中国で、プラス8.4%。
アメリカもここに来て急回復を見せていて、プラス6.4%。
ユーロ圏も4.4%、イギリスは5.3%。
ただし、日本は相対的には回復の遅れが見込まれていて、プラス3.3%。
それでもプラスはプラス。

日本国内での報道を見ると、
経済は瀕死の状況であるかのようだが、
世界を眺めると光景は全く異なる。
観光業や飲食業など、非常に厳しい状況におかれている方々がおられるのは確かであり、
そちらへの対応を取っていく必要があるのは言うまでもないのだが、
世界経済全体をとらえると、むしろ過熱感が心配されるような状況であることは知っておく必要がある。

景気の上昇が見込まれている理由としては、
当然のことながらワクチンの普及によるコロナ禍の払しょくという要素が大きい。
実際、ワクチン接種が広がっているイギリスでは、経済はかなり正常な状況に近づいているようだ。
そしてもう一点が、巨額の財政出動。
特にアメリカは200兆円に上る超大型の経済対策を発表しており、これが景気を引っ張ると見られている。

ただし、ここまでお金を出してしまうと、インフレを心配する声も一方で高まっている。
実際、今年の頭あたりからは、長期金利の上昇が見られ、それが株価の足を引っ張る展開もあった。

コロナで深い痛手を負った翌年であり、
途上国の立ち直りには時間がかかるなど、順風満帆ではない。
しかし、世界中の経済が崩壊していくといった状況とはかけ離れていること、
むしろ、回復が急過ぎることが心配されていることなどは理解しておきたい。
マイナスの情報しか流れていない日本のニュースだけを見ていると、
経済の先行きを見誤りかねない。
景気がいい話をするのはニュースではないと考えておられる節さえある。

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