SSブログ

映画評 「任侠学園」  ~ 楽しかった。シリーズ化を期待。 ~ [映画評]

映画を観るのが癖のようになっているので、ふと時間が空いた隙にこの映画を。
全員善人のやくざが学校を立て直す、
という設定は、なんだか無理がありまくりで、かつどこにでもありがちで、
ほとんど期待しないままに劇場に入った。
あら、しかし、これが意外と。

展開はベタ、
登場人物の設定もベタ、
んなわけねえだろうというご都合主義満載のストーリー展開。
なのだが、コメディとしてわかりやすく提供されているだけにすっと入ることができる。
そして、早々に出来上がったいい流れを、
西田敏行さん、西島秀俊さん、伊藤淳史さんといった俳優陣が安定の演技でつなげていく。
葵わかなちゃん、桜井日奈子ちゃんの若手女優お二人の演技は若干すべり気味だが、
まあかたいことは言いっこなし。

最初から最後まで安心して楽しめる。
ラストでは、ほろりとまではしないまでも、
「いや、よかったなあ」
と思える。
これでいい。
日本映画の一つの形を示している。
安っぽくて、スカスカだが、ほんわりする。
これでいい。

もう何十年も前になるが、西田敏行さんが、
「いまやろうと思ったのに、言うんだものなあ」
と嘆くコマーシャルがある。
若い人は知らないだろうが、結構流行ったCMなので、
一定以上の年齢の人はうっすら覚えているだろう。
このセリフを覚えておくと、映画がさらに楽しめる。

「任侠学園」は、気楽に楽しめる娯楽作品。
原作は、今野敏さんの小説「任侠シリーズ」の第2弾作品。
ということは、他にも映画の原作となり得る話があるということになる。
監督も出演陣も熱望しているというが、私も同感である。
是非、シリーズ化をお願いしたい。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事