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映画評 「マッチング」 ~ 出た!年に1本クラスのトンデモ映画 ~ [映画評]

予告編からして悪い意味で「ヤバい」雰囲気満載だった本作。
「ミッドナイトスワン」の
と言われ続ける内田英治さんの原作・脚本・監督ということもあり、
期待四分の一、嫌な予感四分の三で鑑賞。
結果、
嫌な予感は的中。
いやはやなんとも、
滅多にないクラスのトンデモ映画だった。

マッチングアプリを題材とした猟奇殺人が描かれる。
ジャンルとすると、サスペンススリラーとなるのだろうが、
謎解きの面白さは全くないし、
スリルも恐怖も感じない。

ただ、あまりにも滅茶苦茶かつ突拍子もない展開と、
皆の振り切ったような大げさな演技に、
笑いがこみ上げてくることを抑えきれなかった。
つい、何度か声を上げて笑ってしまった。
劇場ではコメディ映画でも滅多に笑わない私が・・・。

だってもう、
とにかくハチャメチャ、ハラホロヒレハレなんだもの。
原作・脚本・監督を務められた内田英治さんは、
この映画がサスペンスとして成立していると考えられたのだろうか。
だとしたら、その点が一番、
怖い。
俳優陣も、スタッフも、
これでいいと思ったのだろうか。
だとしたら、その点がとにかく、
怖い。
え、そこで怖がらせる映画?

主演は土屋太鳳さん。
狙って笑わそうとしているのなら、なかなかしたたか。
カギを握るストーカー役にSnow Manの佐久間大介さん。
誰がやってもどうにもならない役柄だが、
あれを狙ってやっているのなら、こちらもなかなかしたたか。
金子ノブアキさんが絡むが、この方は狙ってやってそう。

映画「マッチング」は、
いやはやなんとも。
年に1本はトンデモ映画がどうしても観たい、
トンデモ映画が観たくてたまらない、
真面目に作っているつもりが素っ頓狂な方向に飛んで行ってしまった作品がどうにも好き、
という奇特な貴方。
これです。

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