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金利のある世界への復帰 [診断士的経済アプローチ]

日銀が3月18、19日に開く金融政策決定会合で、
マイナス金利政策の解除を決める見通しとなったと、
大きく報じられている。
かねてから、マイナス金利の解除は3月か4月と言われていたので、
ここでの解除に驚きはないが、
それでもやはり大きな転換点である。
利上げは2007年以来17年ぶりのことになる。

マイナス金利の解除は、
いわゆる「金融政策の正常化」のために日銀としてはなんとしてもやりたかったことだろうが、
過去にはすぐに解除を取り消した前歴がある。

1度目の解除は2000年8月。
しかし、当時はITバブルが崩壊していく時期に重なっていて、
2001年には再びゼロ金利への回帰を決定せざるを得ない状況となってしまった。

2度目は2006年7月。
翌2007年2月にも追加利上げに踏み切ったのだが、
2007年から2008年にかけては世界金融危機が発生。
日銀もゼロ金利への復帰を余儀なくされた。

こうした過去の例を見ると、
マイナス金利の解除に慎重になるのが当然であろう。
さすがに3回連続の判断ミスは避けたい。

金利はあって当たり前。
金利がない世界が異常だった。
適切な金利を払いながら、
着実に成長する、
そんな当たり前の経済に戻るまで、あと一息。

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