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本屋さんを救いたい ただし、本屋さんの頑張りも必要 [ヨモヤ]

本屋さんの減少が続いている。
この状況を打破するために、経済産業省が動き出したようだ。
なんでも、大臣直属の「書店振興プロジェクトチーム」を設置し、
読書イベントやカフェギャラリーの運営など、個性ある取り組みを後押しする方策を検討するのだそうだ。

本屋さんは、
出版物の不振、紙離れ、新古書店の台頭、ネット書店の広がり、
などなどの逆風下にあり、その数を減らしている。
2013年に全国1万5,602店あった書店の総店舗数は、22年に1万1,495店に減ったのだという。
また、全国の市区町村のうち、
地域に書店が一つもない無書店自治体がおよそ4分の1にのぼるという調査もある。

経済産業省は、本屋さんはただ本や雑誌を売っているだけではなく、
地域文化を振興する重要拠点であると位置づけ、支援する考えのようだ。

本好きとして、こうした動きは歓迎だが、
街から本屋がなくなったらどうなるだろう。
諸外国の状況を見てみよう。
経済産業省が、「国内外の書店の経営環境に関する調査」を行っており、そこでいくつかの国の書店数も紹介されている。
それによれば諸外国の2020年時点での書店数は以下のとおりである。
アメリカ 5,733店
ドイツ  3,905店
フランス 2,372店
韓国   2,528店

あれ、日本は2023年時点で11,495店だから、比較されている諸外国より断然多い。
それぞれ人口も面積も違うし、文化も違うから一概に比較することはできないが、
少なくとも、
日本は本屋さんが少ない、
ほかの国は少なくとも地域ごとに本屋さんがある、
本屋さんの数と文化の発信数は比例する、
といった単純な話ではないことがわかる。

それでも、本屋さんを守っていきたいと思うけれど、
本屋さんにも頑張ってもらいたいとも思う。
そういってはなんだが、
なんの工夫もない商売をされている本屋さんが少なくない。
陳列も品ぞろえも、十年一日のごときお店づくり。
これでは淘汰されるのもやむを得ないと感じてしまうお店も散見される。

本屋さんには、なんとか地域に残ってもらいたい。
そのためにできることはないか考えたい。
しかし、それも本屋さん自体に地域の文化を支える気概があってこそである。
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