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日本ボクシング界 活況も一般的な知名度はもうひとつ [ヨモヤ]

「SPAIA」というAIやデータ解析をテーマにしたスポーツメディアが、
『ボクシング黄金時代!日本の現役世界王者はアメリカに次いで2位の9人』
と題した記事を掲載している。

現在、日本にボクシングの世界チャンピオンは9人いるが、
これは世界で2番目に多いのだという。
そのアメリカでも15人というから、人口比で言えば日本の方がかなり多い。
こうなるとボクシング大国と言っていいだろう。

その9人の王者は以下のとおり。

井上尚弥(統一スーパーバンタム級王者)
井上拓真(WBAバンタム級王者)
中谷潤人(WBCバンタム級王者)
井岡一翔(WBAスーパーフライ級王者)
田中恒成(WBOスーパーフライ級王者)
ユーリ阿久井政悟(WBAフライ級王者)
寺地拳四朗(WBA・WBCライトフライ級王者)
重岡優大(WBCミニマム級王者)
重岡銀次朗(IBFミニマム級王者)

井上兄弟と重岡兄弟で4人を占めている。
軽量級の選手が多いのは以前からの傾向。

また、数が多いだけではなく、
パウンド・フォー・パウンドでトップを争う井上尚弥をはじめ、
無敗で3階級を制したネクストモンスター中谷潤人、
防衛を重ねるなかで凄味を増してきた寺地拳四朗、
再度の対決の可能性が取りざたされる井岡と田中など、
世界的な評価が高いボクサーも多い。

しかし、これだけの活況にもかかわらず、
世間的な知名度や盛り上がりは今ひとつと言わざるを得ず、
そこは格闘技ファンとしては残念なところである。
9人の現役王者の名前も、
「知らない」という人が多いだろう。
かつての白井さんやファイティング原田さんや輪島さんや具志堅さんのような
国民的ヒーローになるのは難しいにしても、
世界王者になってもそれほど知られていなかったり、
スポーツ紙での取り上げも小さかったりするのは、
なんとももったいない。

世界王者の知名度が低いのは、
いろいろなスポーツが広まりボクシングの相対的な地位が下がったこと、
団体が乱立し、階級もやたらと細分化されたために世界王者の希少価値がなくなったこと、
地上波での中継が減ったので一般の方が接する機会が減ったこと、
など、明確な理由があるが、
それにしても。

大谷の動向を伝えるのもいいが、
ボクシングについても、世界戦のときくらいはしっかり報じてもらいたいものである。
スターを育てるというのも、メディアの一つの役割ではないだろうか。

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