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景気拡大は2018年10月まで  ~ 実感があってもなくても ~ [経済を眺める楽しみ]

各種報道によれば、
内閣府が2012年12月から始まった景気回復局面が18年10月に終わり、景気後退に入ったと認定する方針だとのことである。
この結果、拡大期間は71カ月にとどまり、
08年2月まで73カ月続いた「いざなみ景気」の戦後最長記録を更新しなかったことになる。
18年10月と言えば、もう2年近く前の話。
今ごろ、景気回復局面はそこまででしたと聞かされても、
「はあ」
としか思えないが、まあ、そういうことらしい。

こうした報道があると、必ず言われるのが、
「景気回復の実感など少しもなかった」
「企業が潤っただけで家計は一層苦しくなった」
といったことである。
確かに、この間の経済成長率は過去の景気回復期と比べるとかなり低めであり、
平均年1.1%程度で、景気動向指数の上昇幅は12.7ポイントだったそうだ。

ただし、率が低くても成長が続いたことは事実である。
そのことすらも統計上のことだけで、全く意味がなかったと言ってしまえばそれまでだが、
そう言ってしまうと本当にそれまでである。
統計上だけでも成長が続いたのだから、
なぜそういう結果が出たのか、
どういう企業に恩恵が行ったのか、
などなど、少し奥に入ってみたい。
実際にこの間に大幅に株価が上昇した企業も少なくないのだし。

お金なんか自分には関係ない、と超然として生きていくのなら問題ないが、
お金に強く関心を持っているのに関わらず、
こんな成長率に意味はないと切り捨てるのはもったいない。

また、たとえ率が低くても成長が続いたことは、
下がり続けるよりはよっぽどいい。
現実として税収も増えており、そのおかげで充実されたサービスも少なくないはずだ。

景気拡大局面が終わりを告げた2018年10月に何があったかと言えば、
米中摩擦が激化した時期と重なっている。
腰折れ加減だった景気に、
2019年10月の消費増税、
2020年2月以降のコロナショック、
とその後も冷や水がじゃんじゃんかけられた格好である。

しかし、景気は必ず循環する。
今は先が見えないが、いつかきっと回復する。
景気回復とかどうとか統計だけのことで意味がないと切り捨てず、何かに活かしていきたい。
何かに活かして初めて統計の意味が出るのだから。

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