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映画評 「よだかの片想い」 [映画評]

本作は、直木賞作家・島本理生さんの恋愛小説を映画化したもの。
監督は、本作が長編2本目となる安川有果さん。
脚本を、今バリバリ映画に関わっておられる城定秀夫さんが担当されている。
私がこの映画を観ようと思った理由のひとつも、城定さんが絡んでおられること。

(not) HEROINE moviesの第二弾。
メ〜テレと制作会社ダブがタッグを組み、“へたくそだけど私らしく生きる”、等身大の女性のリアルをつむぐ映画シリーズ
とのことであり、
次世代を担う映画監督と俳優たちを組み合わせ、
それぞれの感覚と才能を思う存分発揮できる場を生み出し、輩出するプロジェクト、
と謳っている。
その意気やよし、である。

ちなみに第一弾は「わたしたちは大人」。
こちらについては、私はごめんなさいでした。

ストーリーは、
女子大生のアイコは、顔の左側に大きなアザがある。
彼女が「顔にアザや怪我を負った人」のルポタージュ本の取材を受けて話題となったことで、
彼女を取り巻く状況が大きく変わる。
本は映画化されることになり、監督の飛坂にひかれていく。
しかし、徐々にすれ違いが生まれるようになって・・・
という感じ。

主演の女子大生を松井玲奈さんが演じる。
SKE48の中心メンバーだった松井さんも、落ち着いた年齢になられている。
しかし、女子大生役にそれほど違和感はなし。
演じがいのある役をしっかり演じられて、これからの女優生活にも弾みがつく作品になったのではないか。
お相手に中島歩さん。
冗談のように整った顔立ちだが、どこか情けない感じがいい。
「偶然と想像」「愛なのに」と連続してあっちのテクがないという役を演じられたので、
本作のそうしたシーンもなんだか気になった。

アイコの先輩を演じる藤井美菜さん、
アイコに思いを寄せる後輩役の青木柚くんの二人がいい。

タイトルどおり、アイコの片想いなのだが、
後味は悪くない。
みんな、自分の人生をしっかり生きようとしているからだろう。

上映時間100分で、
なにやら急速に収束に向かう感がなくはない。
しかし、うだうだやるよりスパッと切ったのは成功していると思う。

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