SSブログ

映画評 「ジョゼと虎と魚たち」 [映画評]

同名タイトルで、2003年に公開された犬童一心監督による実写版は非常に評価が高い。
観なきゃ、と思いつつ、現在のところ未見。
アニメ版の本作は、原作とも実写版とも違うストーリー。
かなりソフトに仕上げた感じのようだ。

ジョゼとは女の子の名前。
車いす生活を送っているが、とんでもない毒舌キャラとして描かれる。
いわゆる、どS。
ひょんなことからジョゼと出会った大学生と、徐々に心を通わせていく。

本作は、変化球ではあるが、総じて見ればすがすがしい青春映画。
このところひねった作品や困った作品に巡り合うことが多かったので、素直に楽しく観ることができた。
序盤から面白く、グッとくるシーンもある。

もったいなかったのは、最終盤にジョゼが行方不明になるシーン。
必然性もわからないし、
解決の仕方もめちゃくちゃだし、
実に残念だった。
そこをちゃんとしてくれていれば・・・。

大学生の男の子が持っている夢にもイマイチ共感できなかったが、
まあ、自分以外の人の夢って、そんなものかもしれない。

声の出演は、中川大志くんと清原果耶さん。
声優ではない二人だが、違和感なく物語にいざなってくれた。

監督を務めたのは、タムラコータローさん。
『おおかみこどもの雨と雪』での助監督や、『ノラガミ』でのシリーズ監督といったキャリアをお持ちの方で、今作がアニメ映画初監督。
突っ込みどころや残念なところも数々あったものの、全体としてはなかなかの良作に仕上げられていた。
次回作にも注目したい。

実写版には、エロティシズムがあるらしい。
アニメにはそれはない。
原作は、短編らしい。
この内容を短編?
本作を観て、実写と原作への興味が強く沸いた。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事