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映画評 「土竜の唄 FINAL」 [映画評]

FINALというからには完結編なのだろうが、過去の作品は一本も観ていない。
評判作、というわけではないが、
シリーズ化されたわけだし、面白い可能性もなくはないので、今さらながら観に行った。
映画の中で、設定やこれまでのあらすじを説明してくれるので、初見の方も大丈夫。

三池崇監督、宮藤官九郎脚本ということで、ハチャメチャになることはわかっていたが、
予想どおりハチャメチャ。
ただ、ワクワクはしない。
スカッともしない。
なぜか?
雑に作られているからだと思う。
CGが雑とか、特撮がゆるい、
とかいうのではなく、作り方自体が雑。
それを味と見て楽しめるか、もうちょっとちゃんとやってよ、と思うか。
私は、味とは思えなかった。
味は、もっと突き詰めた末ににじみ出てくるものだと思う。
B級っぽくやれば好きな人好きでしょ、
という感じがにじみ出てしまっていて、
それは味とは思えない。

なんもかんも雑な感じの作品なので、
話にも登場人物にも気持ちが入っていかない。
笑えないし、ドキドキしないし、もちろんほろりとなどするわけがない。
終始、「なにやら騒いでおられるなあ」という感じ。
ナンセンスでもハチャメチャでもなんでもいいのだが、
心に刺さるものがないと寂しい。

生田斗真さんは体を張って頑張っておられるが、
残念ながら空回りしている感が否めない。
生田さんに罪はなく、脚本と監督に責がある。
鈴木亮平さんの迫力でなんとか映画はつなぎとめられるが、それにも限界がある。
他の豪華出演陣も、この作品ではどうにもならない。

シリーズのファンの方は、こんな感じのファイナルで満足されるのだろうか。
ファンの方が満足されるのなら、それでいいのだが。

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