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映画評 「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」 [映画評]

本作は、とある大学の「ぬいぐるみサークル」が舞台。
ぬいぐるみに向かって話す人たちが集まる場で、
それぞれがそれぞれの生きづらさを抱えている。

設定を示すあたりまでは、興味深く観られた。
学生っぽいやり取りを自然に見せる演出も面白かった。
しかし、後半になるにつれて盛り下がってしまい、
目を閉じて、音だけ聞いていようか、という気になってしまった。
そんなことをしたら寝てしまうが、
それならそれで、と思ってしまった。
もっともっと短い作品なら、それなりに余韻もあったのだろうか。

これまでに印象深い作品に出ていた若手俳優の皆さんが出演されていて、
そこは見どころ。

主演は、「町田くんの世界」「子供はわかってあげない」などの細田佳央太くん。すっかり売れっ子である。
共演の、駒井蓮さんは「いとみち」という素敵な映画に出ておられた。
この2人と絡む新谷ゆづみさんは、「さよならくちびる」で短いシーンながら印象を残された。
先輩役の細川岳さんと言えば、「佐々木、イン、マイマイン」が強烈。
真魚さんは、「カメラを止めるな!」に主人公の娘役で出ておられた。
上大迫祐希さんは、「あれ、この顔絶対観たことある」と映画の最中ずっと思っていたのだが、そうそう「神田川のふたり」の子だ。眼鏡をかけていたからわからなかった。

というキャストなのに、なんだかもったいない。

序盤に伏線っぽいシーンが出てくるが、回収されなかったり、
このシーンいるのかなあ、という場面があったり。
そのあたりがなければもっとよかったのだろうか。
いや、なくても印象はあまり変わらなかった気もする。

「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」は、なんとももどかしい映画。
このメンバーで京都の大学を舞台にした映画を撮るのなら、
もっとなんとかできただろうに。
なんとももどかしい。

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