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低反発バットで公立校にチャンスが広がるか [ヨモヤ]

今年のセンバツから高校野球に新しい基準のバットが導入された。
主な変更理由は、投手のけがを防止することだが、
打撃戦が続くことによる投手の消耗を押さえる狙いもあるという。

新基準のバットの直径は、従来より3ミリ細い最大64ミリ未満。
また、打球部の金属は1ミリ厚くし、反発力が抑えられた。
日本高校野球連盟による実験では、
従来型のバットより反発性能が5~9%減少、
打球の初速も約3~6%減少したという。
飛距離は5mほど短くなったというが、
実戦での影響はそれ以上であるように感じられた。

わかりやすく影響が現れたのがホームランの数。
金属バット導入後のセンバツでのホームラン数の推移は以下のとおり。

1975年:11本
1984年:30本(最多記録/PL学園のKKコンビの活躍)
1992年:7本(ラッキーゾーンの撤去)
2022年:18本
2023年:12本
2024年:3本

1984年の最多記録はラッキーゾーン撤去前であり、球場の大きさ自体が違うので参考にならないとしても、
今年の3本は去年の12本と比べても激減している。
しかも3本中1本はランニングホームランだったので、10試合に1本もホームランが出ないという状況になっている。

ここまで打球が飛ばないと外野手の守備位置が前になるので、
ヒットを打っても二塁走者が生還できないというケースが目立った。

低反発バットの導入は、公立校に朗報だと思う。
私立の野球エリート校と公立校では、
体が違う、馬力が違う。
投手の層が違う。
これまでは、詰まりながらでも強引に外野の頭に持っていかれていたが、
これからはそういう場面は少なくなりそうだ。
公立校にいい投手がいても、強豪校と当たる前に疲弊していることが多かったが、
比較的フレッシュな状態で対戦できることも増えそうだ。

バットの変更だけでは埋められない力の差があるとは思うが、
接戦になる確率が増したのは確かだろうし、
接戦になれば何が起こるかわからない。

もちろん、強豪の私立校が勝ち進むことは悪いことではない。
ただ、公立校に何の望みもないというのはちょっとどうだろう。
低反発バットの導入で多くの学校に甲子園への可能性が広がるとすれば、
それはいいことだと思う。

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