180万円！の「マー君クラブ」完売に思う

プロスポーツチームには、それぞれファンクラブ組織がある。
入会すると、各種グッズがもらえたり、座席の割引券がついてきたりする。
私も中学生のころ、「西武ライオンズ友の会」というものに入っていた。
当時、確か全ホームゲームのフリーパス券をもらえた記憶がある。
それをいいことに、毎日のように球場に通った。

こうしたファンクラブも、時代の変化に合わせて変化してきているようだ。
ファンのための集まりという位置付けは残しつつ、
マーケティング戦略の一環という意味も持つようになってきているようだ。

その極め付きが、楽天が新たに募集した「マー君クラブ」。
限定1,000人のコースは年会費18,000円、
限定10人のＶＩＰコースは年会費なんと1,800,000円。
そう180万円である。

180万円とは、ファンクラブとしてはちょっと信じられない値付けだが、すぐに完売してしまったのだという。
驚いた。

ＶＩＰコースには、
マー君の直筆サイン入りプロモデルユニホームやプロモデルキャップ
「1-Day Premium VIP Ticket」の招待券
などの特典があるという。
しかし、どんな特典があったとしても180万円には驚く。
それが完売したこともすばらしい。

球団担当者の
「180万円は正直勇気がいる値付けでした。田中選手はそれだけのバリューに値すると球団が信じて商品設計をし発表したものの、『高い』という反応が多かったのも事実なので、多少の不安もありました。しかしながら、まさかのスピード完売で、びっくりしています。ご入会いただいたお客様には、180万円が安かったと思っていただけるようなサービスを提供してまいります」
とのコメントは、正直な感想だろう。

今回の楽天のチャレンジを見て、改めてプロスポーツの楽しみ方の幅が広がったと感じた。
外野席で、そろいの法被を着て声を枯らす熱烈応援もあれば、
大きなお金を投じ、特別な席でくつろぎながら楽しむ応援もある。
そして、プロスポーツをビジネスとして成立させ、
いわゆる「マネタイズ」する仕組みも様々に広がってきた。
去年に続いて、特別なシーズンとなる今年。
プロスポーツには、喜んでお金を使いたくなるような素敵な夢を見せてほしい。