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経済の重大事件 自分が選ぶなら [経済を眺める楽しみ]

日本経済新聞土曜日の別刷り「NIKKEIプラス1」では、
「何でもランキング」として毎週いろいろなベスト10が紹介されている。
例えば、
「文豪気分で散策 東西の名湯10選」
「『昭和』にタイムスリップ? おすすめ体感スポット10選」
など様々である。

2024年3月30日付紙面では
「知っておきたい50年の経済史」
と題して、ここ50年間での経済関係での世界の大ニュースが紹介されている。
ランキングは以下のとおりである。

1位 ニクソン・ショック(1971年)
2位 世界金融危機(2008年)
3位 ベルリンの壁が崩壊(1989年)
4位 第4次中東戦争(1973年)
5位 日経平均、3万8915円に(1989年)
6位 WHOがパンデミック宣言(2020年)
7位 プラザ合意(1985年)
8位 鄧小平氏「南巡講話」(1992年)
9位 日銀が「異次元」金融緩和(2013年)
10位 欧州連合(EU)誕生(1993年)

このうち、「ニクソン・ショック」と「第4次中東戦争」は、リアルタイムの記憶としては残っていない。
自分で日本に強く関係する経済ニュースを選ぶとしたらどうなるだろう。
10はちょっと多いので5つ選んでみよう。

上記のランキングの中から、「世界金融危機」は外せない。
連日のように株価が大幅に下がり、
モーニングサテライトの番組内でホリコ・キャピタル・マネジメントの堀古さんが、
「これではブラックマンデーどころか、ブラックエブリデーだ」
とおっしゃったのが記憶に残っている。
まさに世界経済崩壊の危機だった。

「ベルリンの壁の崩壊」も印象深い。
政治色の強い出来事だが、日経平均が最高値を記録したのと同じ年に起きたのは偶然ではないと思う。
壁がなくなり、ルールが変わり、
日本経済はそれに対応しきれなかったのだろう。

1997年から1998年にかけての日本における金融危機も忘れがたい。
三洋証券、北海道拓殖銀行、山一証券、日本長期信用銀行、日本債券信用銀行などが破綻し、
日本経済の光景が一変してしまった。

1975年の第1回先進国首脳会議、いわゆるサミットへの参加は誇らしかった。
第1回会議の正式メンバーは、
フランス、西ドイツ、イギリス、アメリカと日本。
イタリアが強引に割り込んで来て6カ国となったが、
日本が先進国であることが国際的に認められたような気がした。

もう一つは、東日本大震災とそれに伴う原発事故を選ぶ。
阪神淡路大震災で、安全神話といったものはすでに崩壊していたと思うが、
まさか津波の被害があそこまでになるとは、
何重ものセキュリティ対策に守られているはずの原子力発電所が事故を起こすとは、
原発がなくても電力は賄えるのだということが明らかになるとは、
さすがに想像しなかった。

この50年間の世界経済を振り返れば、
悪いことよりいいことの方が多かったのではないか。
それは日本にとっても同じことだろう。
ニュースや重大事件となると、どうしてもショッキングな事柄を選んでしまうが、
おしなべて言えば、悪くない50年だったと思う。

一方、これからの50年には、不安ばかりが募るという方も少なくないだろう。
しかし、不安が大きいからといって本当に悪い時代がやってくるとは限らない。
そもそも、これからやってくる時代は
誰かに押し付けられるものではなく、
これから生きる自分たちが作り上げていくものである。

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