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東京ドームそばのあの本屋さんが閉店してしまう [ヨモヤ]

「オークスブックセンター東京ドームシティ店」が1月11日で閉店してしまうらしい。
旧名の山下書店の方が知られているかもしれない。
「どこ、それ?」
という方も多いと思うが、
「え、うそ?」
と驚く方も少なくないだろう。

その本屋さんがあるのは、
東京ドームの隣にある後楽園ホールの隣の、
ウインズ後楽園やスケート、ボウリング場がある“黄色いビル”の隣。
看板に
「文系野球の聖地」
とあるお店。
看板どおり、野球関係の本が充実している。
各チームのファンブック的なものから、高校野球関係の本、各種雑誌などなど、
山ほど置かれている。

しかし、このお店の売りはそれだけではない。
後楽園ホールの隣ということもあり、プロレスやボクシングなど、格闘技系の本もたんまりあった。
プロレス系の本が充実している書店はあまりないので、書名を見ているだけでわくわくしたものだ。
ウインズの隣ということもあり、競馬系も豊富。
さらに、ドーム公演が数多くあることから、ジャニーズ系の書籍の品揃えも相当なものだったという。

山下書店のころから通算して56年続いたお店ということだが、
コロナの影響でイベントが開催されず、売り上げが激減してしまい、
続けていけなくなったのだという。
コロナ禍はいつかは終わるだろうが、それまで待てなかったということだろう。

近くに行けば必ず寄ったお店だが、
何冊も買った記憶があるわけではない。
ただ、今度あのあたりに行っても、もうあの本屋さんはないと思うと、
寂しい思いがこみ上げる。

前身の「山下書店」が閉店したのは2012年1月。
その後、「オークスブックセンター東京ドームシティ店」が同じ場所にコンセプトも引き継いで出店してくれた。
だから、今回も復活することを祈りたい。
可能性は高くないのかもしれないが。

個性的な本屋さんがなくなってしまうのは残念である。
地域の象徴的なお店であった場合にはなおさら。
誰が悪いわけではないとわかっているが、
それだけになおさら。

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2020年の埼玉県内の企業倒産負債総額は過去最少 [経済を眺める楽しみ]

東京商工リサーチの発表によれば、
埼玉県内の2020年の企業倒産件数は前年比19件増の348件、
一方、負債総額は241億円減の341億円だったとのことである。
倒産件数は、2019年に次いで過去30年間で2番目に少なく、
負債総額に至っては過去最少だったという。
過去最多ではない、過去最少である。

ちまたでは、コロナによって企業倒産が大変なことになっていると伝えられがちだが、
現実は真逆の状況になっているということになる。
もちろん、ギリギリ踏ん張っている企業も多いだろうから、2020年の倒産が少なくても決して楽観はできないし、
この調査結果には表れない個人事業の閉店も数多くあるだろう。
しかし、少なくとも過去最高の企業倒産件数になっているといった認識は誤解のようだ。

倒産の発生が抑えられたのは、政府や自治体、金融機関などの資金繰り支援策が効果を上げたためと見られている。
政府は何もしていない、と批判する人が少なくないが、企業倒産を抑えるという意味での政策は機能しているようだ。

コロナ禍での経済活動は、これまでの景気循環とはかなり異なった動きを見せる。
通常の不況であれば、全体的な需要が縮小するのだが、今回は一部の業種に偏っている。
具体的には観光や飲食が苦境だが、こちらも需要がなくなったわけではなく、
行きたくても行けなくなっているというのが実態である。
だから、GO TOといった需要喚起がなされれば大きく効くことになる。

ここまでの政府の企業支援策は、コロナの影響が早晩終わることを前提に、
資金繰りを中心に行われてきた。
しかし、これにも限界がある。
感染を抑え込むのが一番の解決策だと誰もがわかっているが、
これができない場合、ではどうしていくのかということも考えていかざるを得ない。

耐えに耐えてきた感染数は、昨年末から爆発的に増えてしまったが、
企業の倒産件数は増やさないようにしたい。
踏ん張りどころ、知恵の見せどころである。

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2020年度代表馬争いは史上空前のハイレベルだった [ヨモヤ]

2020年度の年度代表馬はアーモンドアイに決定した。
GⅠは、ヴィクトリアマイル、天皇賞、ジャパンカップの3勝。
なんといっても、無敗の三冠馬2頭を抑えたJCの印象が強い。

アーモンドアイは、圧倒的な得票を得ての文句なしの受賞であるが、2020年度の争いは史上空前のハイレベルだったと思う。
なにしろ、GⅠ3勝馬が4頭もいて、ほかに春秋グランプリホースもいたのだから。

私に投票権があったら、どの馬に一票入れただろう。
やはりアーモンドアイとコントレイルで迷ったと思う。
両馬ともにGⅠ勝利は3つ。
GⅠの格から言えば、クラシック三冠のコントレイルの方が上だが、
直接対決ではアーモンドアイが勝っている。
悩むが、関西馬びいきの心情もあって(心情を入れては駄目だが)、コントレイルに入れた気がする。

記者投票でも、アーモンドアイに次ぐ得票を得たのはコントレイル。
三冠馬となった牡馬が年度代表馬に選ばれなかったのは史上初らしい。
ジャパンカップでアーモンドアイに負けたのが響いた格好だが、一年間を通して見事な活躍だった。
全力投球した三冠を制したあとのJCで敗戦は、その挑戦を称えられこそすれ、傷にはならない。
今年の主役候補の一頭である。

得票数第3位はグランアレグリア。
GⅠだけを4戦走り、3勝、2着1回。
勝ち星の中には、アーモンドアイを完封した安田記念もある。
短距離専門であることで票はあまり入らなかったが、強さの底知れなさはむしろ一番だったか。

得票数第4位はデアリングタクト。
史上初の無敗の牝馬三冠馬に1票しか入らなかったことが、2020年のレベルの高さを示している。
今年はどんな路線を歩むのだろう。

さらに、特別賞を獲得したのがクロノジェネシス。
宝塚記念と有馬記念の両方を制した馬が年度代表馬投票では1票も入らなかった。
今年は、デアリングタクトとの対決が待っている。

2020年は、牝馬の強さが際立った一年でもあった。
近年、牝馬の攻勢が続いていたが、完全に牡馬との勢力図が入れ替わった。
昨年行われた牡馬牝馬混合の芝GⅠ競走は10レースあり、
そのうちなんと牝馬が9勝。
牡馬が勝ったのは3200mの春の天皇賞だけ。
牝馬であることが買い材料になった感すらあった。

アーモンドアイは引退したが、スター候補生は何頭もいる。
競馬場に大歓声が戻ってくるのは、まだ少し先になりそうだが、今年も熱いレースを楽しみにしている。

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大切なことをなぜ横文字にしてしまうのかしら ~ 「ワンボイス」と表現する意味は ~ [ヨモヤ]

コロナ対策について、東京、千葉、神奈川、埼玉の1都3県の知事が、足並みをそろえて感染防止対策を講じていく考えを強調されている。
そしてこのことについて、
「1都3県としてワンボイスでいく」
と表現されている。

ワンボイス。
ひとつの声ということだろうか。
多くの人にとって聞きなれない言葉だと思う。
子供からお年寄りまで、すべての人に伝えていかなければならないとき、わざわざ使うべき表現だろうか。

コロナに関しては、かねてから
クラスター、オーバーシュート、ロックダウンなど、
横文字が多くてわかりにくいとされていた。
「〇〇アラート」という言葉も使われたが、なぜわかりにくく伝わりにくい表現にするのか疑問だった。
専門用語なら仕方がないが、今回のような場合に横文字を使うのは、実にもったいない。
素直に、
「心を一つに」
などとした方が、ずっといいと思う。

キャッチフレーズ的にどなたかが思いつかれたものだろうから、
それほど目くじらを立てるようなことではないかもしれない。
ただ、横文字にされることで、
妙に軽く感じられてしまうし、
かえって伝わりにくくされているところが気になった。

危機感にしても、求めたいことにしても、
伝えるすべは結局言葉である。
重い重い知事の言葉であるだけに、なんだか引っかかった。

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映画評 「えんとつ町のプペル」 [映画評]

本作は、キングコングの西野さんの絵本「えんとつ町のプペル」が原作。
煙に覆われた町を舞台とした、えんとつ掃除人の少年ルビッチと、ゴミから誕生したゴミ人間プペルの冒険物語である。
西野さんは製作総指揮と脚本を担当していて、思いの詰まった熱量の高い作品になっている。

私は気合の入った映画が好きなので好感を持って観たのだが、作品としてとらえると、もう一押し二押し、いや三押し四押し欲しかった。
まず、設定に既視感が満載である。
よくある話だなあ、なんか見たことあるなあ、と感じる人は少なくないと思う。
クライマックスに向けての流れもよくある展開であり、ワクワクはしづらい。
また、冒険譚が見るものを引き付けるためには、悪役のキャラが立っていなければならないのだが、本作ではそれがまったくできていない。
あの人たちは、何を守っていたのだろう。
えんとつ町の成り立ちも「?」。
父親との関係もステレオタイプだし、
友達たちや町の人たちの行動も摩訶不思議。
その他、突っ込みどころは満載。

もちろん、エンターテインメントとしてのアニメ映画なので、
なにもかもをきっちり描き切る必要はないのは十分に承知しているが、
物語の核になる部分の説得力がなんとも残念であった。

本作に関するネット評を見ていると、
西野信者的な方とアンチ西野的な方がせめぎ合っているように思える。
★を5つ付ける方がいる一方、
★1つでももったいないという方もおられる。
結果、平均して★3つくらいになっている。
私は信者でもアンチでもないが、平均された結果として出た点数がなんとなく頷ける。

声の出演は、プペルに窪田正孝さん、ルビッチに芦田愛菜さん、スコップに藤森慎吾さんなど。
窪田さんはちょっとやり過ぎ感があったが、芦田さんはさすが。
藤森さんのしゃべりは勢いがあって楽しかった。

途中、減価する貨幣についてのエピソードが出てくる。
地域通貨に関心を持っている人には、すぐにピンとくる話である。
しかし、まったく掘り下げてはもらえず、宙ぶらりんにされてしまった。
こちらも残念だった。

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丑年の相場はどうなる [経済を眺める楽しみ]

株式市場にはいろいろな格言がある。
例えば、
「人の行く裏に道あり 花の山」
「もうはまだなり まだはもうなり」
「麦わら帽子は冬に買え」
といった感じである。
先人の知恵のようなものなので、参考になる言葉も少なくない。

相場格言の中に、干支に関わるものがある。
これも長い歴史を経て残されてきたものではあるが、信ぴょう性はどうだろう。
そんな話もある、と受け止めれば十分だろう。
具体的には、次のようなものである。

「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、
戌笑い、亥固まる、子は繁栄、丑つまずき、寅千里を走り、卯跳ねる」

今年は丑年。
つまずく年とされている。
過去のデータをひも解くと、午年と並んで成績が悪いらしい。
つまり、歴史的には実際につまずいてきた。

1月4日の大発会当日、日経平均株価は下落となった。
早速つまずいた格好であるし、大発会の下落は縁起が悪いように思えるが、
実は去年も大発会当日は下落した。
しかし、年間では大きなプラスになったように、初日の下落をあまり気にする必要はない。

株式市場が上がろうが下がろうが関係ない、という方も少なくないかもしれない。
ただ、経済にとっては株式市場が活況であるに越したことはない。
そして、経済が暮らしに関係ないという人はいないはずだ。
株式は、金を持っている人間がやること、と考えている方も少なくないかもしれない。
しかし実際には、ごく少額から取り組める。
後付けで、そうなるとわかっていた、と講釈されるなら、相場に参加する手もある。

2020年は、コロナ禍の暗い世相とは裏腹に、株式市場は活況だった。
2021年はどうだろう。
世相も相場も明るい年になればいいのだが。

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映画評 「ジョゼと虎と魚たち」 [映画評]

同名タイトルで、2003年に公開された犬童一心監督による実写版は非常に評価が高い。
観なきゃ、と思いつつ、現在のところ未見。
アニメ版の本作は、原作とも実写版とも違うストーリー。
かなりソフトに仕上げた感じのようだ。

ジョゼとは女の子の名前。
車いす生活を送っているが、とんでもない毒舌キャラとして描かれる。
いわゆる、どS。
ひょんなことからジョゼと出会った大学生と、徐々に心を通わせていく。

本作は、変化球ではあるが、総じて見ればすがすがしい青春映画。
このところひねった作品や困った作品に巡り合うことが多かったので、素直に楽しく観ることができた。
序盤から面白く、グッとくるシーンもある。

もったいなかったのは、最終盤にジョゼが行方不明になるシーン。
必然性もわからないし、
解決の仕方もめちゃくちゃだし、
実に残念だった。
そこをちゃんとしてくれていれば・・・。

大学生の男の子が持っている夢にもイマイチ共感できなかったが、
まあ、自分以外の人の夢って、そんなものかもしれない。

声の出演は、中川大志くんと清原果耶さん。
声優ではない二人だが、違和感なく物語にいざなってくれた。

監督を務めたのは、タムラコータローさん。
『おおかみこどもの雨と雪』での助監督や、『ノラガミ』でのシリーズ監督といったキャリアをお持ちの方で、今作がアニメ映画初監督。
突っ込みどころや残念なところも数々あったものの、全体としてはなかなかの良作に仕上げられていた。
次回作にも注目したい。

実写版には、エロティシズムがあるらしい。
アニメにはそれはない。
原作は、短編らしい。
この内容を短編?
本作を観て、実写と原作への興味が強く沸いた。

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映画評 「私をくいとめて」 [映画評]

本作は、綿矢りささんの原作を、大九明子さんが脚本・監督を務めて映画化したもの。
松岡茉優さん主演で公開された「勝手にふるえてろ」と全く同じパターンである。
なんとなく話の設定も似ている気がするが、面白ければなんでもいい。
「勝手に」が面白かったので、今回も期待した。

主演は、のんさん。
能年玲奈名義で出演された「海月姫」は大好きな作品だし、
のん名義で声の出演をされた「この世界の片隅に」は一生忘れない傑作だった。
本作でも、のんさんの魅力は全開。
表情がアップになるシーンが多いのだが、
笑っても泣いても怒っても素敵だった。
だから、のんさんを観に行くつもりで劇場に足を運べば損はない。

ただし、「勝手にふるえてろ」と比べると、作品としての力は残念ながらかなり落ちる。
設定もシチュエーションも似通っているのだが、説得力が希薄で入り込めない。
主人公がやたらと恋愛に臆病なのだが、そのあたりの背景をもう少し描いてもらえないと、単なる変わった人にしか見えなくなってしまう。
作り手は、「単なる変わった人」でいいと割り切ったのかもしれないが、それでは見ている側はしんどい。
大九明子監督の前作「甘いお酒でうがい」でも感じたことだが、恋愛の機微も今一つ伝わってこない。

「私をくいとめて」の上映時間は2時間13分。
これが実に長く感じた。
1時間半くらいなら、もう少し印象が変わったかもしれない。

ちょっとした見どころとして、「THE W」に優勝された吉住さんがネタを披露されているシーンがある。
本作の撮影中には、Wでの優勝は想定されていなかっただろうから、まさにグッドタイミング。
意外と大切な場面として使われている。

のんさんと橋本愛さんが「あまちゃん」以来の共演を果たしているのも話題。
潮騒のメモリーズから7年ぶりの共演となるらしい。

「私をくいとめて」は、のんさんを鑑賞する映画。
そうと割り切れば、満足度は高い。

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ここのところで読んだ30冊 [読書記録]

ここのところで読んだ30冊は以下のとおり。

「百年泥」 石井 遊佳
「脳にいい本だけを読みなさい!」 森 健
「ワクチンは怖くない」 岩田 健太郎
「ブラタモリ2」
「主任・係長 プロのルール」 名倉 康裕
「煩悩リセット稽古帳」 小池 龍之介
「面接担当者の質問の意図」 才木 弓加
「ゆっくり、いそげ」 影山 知明
「公務員の係長のルール」 秋田 将人
「幻想の信州上田」 西村 京太郎
「マンガ原作の書き方」 大石 賢一
「伝える極意」 長井 鞠子
「日本国憲法の真実」 高尾 栄司
「岩田さん」 ほぼ日刊イトイ新聞
「哲学ってどんなこと?」 トマス・ネーゲル
「明るい夜に出かけて」 佐藤 多佳子
「荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟」
「手塚治虫 ブッダ こころがラクになる生き方」
「憲法改正の真実」 樋口 陽一、小林 節
「学校では習わない江戸時代」 山本 博文
「老いと勝負と信仰と」 加藤 一二三
「小説安楽死特区」 長尾 和宏
「魔法のラーメン発明物語」 安藤 百福
「カフェ、はじめます」 岸本 葉子
「公務員の超整理術」 本山 毅
「球数制限」 広尾 晃
「コロナ後の世界を生きる」 村上 陽一郎 編
「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」 橘 玲
「マンガ フロイト入門」
「本当の戦争の話をしよう」 ティム・オブライエン、村上 春樹
「なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか」 野嶋 剛

岩田健太郎さんの「ワクチンは怖くない」は、コロナに合わせて出されたものではなく、2017年に出版されたもの。それだけに素直に読むことができる。説得力はあるのだが、ワクチン被害が出ているのも事実であり、怖がる人は少なくないだろう。
 
佐藤多佳子さんの「明るい夜に出かけて」は、山本周五郎賞受賞作。アルコアンドピースのオールナイトニッポンへの熱い思いが全編を貫かれていて、ちょっと驚いた。

「荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟」の荒木飛呂彦さんは「ジョジョの奇妙な冒険」の作者。本書は荒木さん流の映画評。独特の見方が面白い。

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今年はさすがに難しそう「経営者が占う2021年 株価・景気」 [経済を眺める楽しみ]

日本経済新聞元旦号の恒例企画
「経営者が占う20××年 株価・景気」。
今年も、信越化学工業の金川会長や富士フィルムの小森会長など、そうそうたる面々が株価や景気を予想されている。
しかし、これが当たるかというとそうでもない。
占う、と書いてあるとおり、当たるも八卦であろう。

ちなみに、日経平均株価予想について経営者の予想平均値と結果を振り返ると、
2016年の予想は、高値22,300円 安値18,000円だったが、
実際には、高値19,600円、安値14,800円、
2017年の予想は、高値21,750円、安値17,500円だったが、
実際には、高値23,400円、安値18,200円、
2018年の予想は、高値25,440円、安値21,200円だったが、
実際には、高値24,448円、安値18,948円、
2019年の予想は、高値23,925円、安値19,110円で、
実際には高値24,091円、安値19,241円だった。

つまり、2019年以外はかなり外していることがわかる。
では2020年はというと、
予想は、高値25,450円、安値21,625円、
実際には、高値27,602円、安値16,358円だった。

昨年はコロナ禍という特殊な年だったので、予想が外れるのもやむを得ないが、
高値も安値も大きくずれてしまったのは残念であった。
ただし、経営者の皆さんもそれほど当たるとは思っておられないだろうから、こちらもそれなりの受け止め方をするのが正しいのだろう。

さて、2021年の予想はというと、
高値予想の平均が28,900円
安値予想の平均が23,875円となった。
昨年末の終値が27,444円だったから、
上には5%アップしか見ていない一方で、下には10%以上のダウンを見ていることになる。
株式市場に対しては、弱気とまでは言えないまでも、少なくとも強気ではないようだ。           

そもそも、一年間の株価を見通すのは、いかな敏腕経営者でも至難の業だろう。
平時であってもほとんど不可能事に思える。
ましてやコロナ禍にある今年の予想は、一層難しいだろう。
ワクチン効果で年の前半で感染が抑えられるのか、
それとも効果はそれほど見られないのか、
オリンピック・パラリンピックはあるのかないのか、
そうしたことがわからないなかでの予想なのだから。

ただ、「経営者が占う」という特集は、予想数字が当たるかどうかだけを注目すべきではないだろう。
経営者が日本経済をどのように見ているか、
どの産業が伸びると考えているのか、
どの企業を評価しているのか、
そんなことを確認する場だと思う。
そう考えて読み直すと、一層興味深い。

今年も日本経済にはいろいろな試練があるだろう。
いい一年だった、と振り返ることができるような2021年になればいいのだが。

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