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わかりやすく使いやすいNISAにしていただきたい [経済を眺める楽しみ]

国のやることのなかには、意味がよくわからないことが少なからずある。
少額投資非課税制度である「NISA」もその一つ。
「貯蓄から投資へ」
という旗印で進められた制度のはずが、
「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」が併存し、
それぞれ微妙に制度が違い、
特例期間終了後のロールオーバーの仕組みも複雑で、
わかりにくくて仕方がない。
上限金額も低めに設定されていて、
本当は投資なんかしてほしくないんじゃないか、
と勘繰りたくなるくらいである。

来年度予算に向けて、
金融庁がNISAに関する税制改正要望を発表した。
現在の3つのNISAを一本化するほか、
非課税期間や新規投資期間の恒久化、
投資枠の拡大も要望している。

これらが実現すれば、これまでのややこしさはかなり解消されそうである。
しかしこれまでも金融庁は制度の拡大を主張し、
それがどこやらかの都合で曲げられるということが繰り返されてきた。
今回は「新しい資本主義」の追い風があるだけに要望が通るかもしれないが、
予断は許さない。

国の政策には、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものが少なくない。
NISAはその典型例だったが、
それが変わるのだろうか。
税金が減るのを少しでも回避したい、
というのではなく、
大局的に考えていただきたいものである。
できれば、零細投資家の立場にも立っていただいて。

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