SSブログ

水泳のオリンピックへの道は険しい [ヨモヤ]

パリ・オリンピックの競泳日本代表の座をかけた
「国際大会代表選手選考会」が東京アクアティクスセンターで開催されている。

オリンピックに派遣する選手の選考は、
それぞれの種目で独自のやり方を取っている。
注目された卓球のように、
一定期間のポイントによって決める種目もあれば、
マラソンのように複数のレースで決めるパターンもある。

オリンピックに派遣する選手の選考に求められるのは、
公平さもさることながら、
オリンピックで勝てるかどうか、
という点だと思う。
ただし、実際にオリンピックで勝てるかどうかはやってみなければわからないので、
どうしても主観的な要素を排除することができない。
そのため、選ばれた選手・選ばれなかった選手で、悲喜こもごもとなることが多い。

その点、水泳はわかりやすい。
基本的に、「国際大会代表選手選考会」での一発勝負。
それまでの実績も持ちタイムも関係がない。
大橋悠依選手のように、東京で2つの金メダルをもたらした大功労者であっても、
この選考会で結果が残せなければアウトとなる。

オリンピックに行くための基準は2つ。
すなわち
・その種目で2位以内になること
・種目ごとに設定された派遣標準記録を突破すること
である。
つまり、ある種目で優勝して日本一になったとしても、
派遣標準記録に及ばなければオリンピックには行けない。
しかも、派遣標準記録は容易に突破できないレベルに設定してある。
これは厳しい。

この選考方法が功を奏してか、
一時日本の水泳陣はかなり強くなり、
オリンピックでも多くのメダルを獲得した。
しかし、期待された東京オリンピックで結果が出ず、
パリでも苦戦が予想されている。
今大会を見ると、高校生や中学生の有望株も現れており、
お先真っ暗という感じではないが、
正直、世界との距離はそれなりにありそうである。

世間の目は、韓国で行われているメジャーリーグの開幕戦に集中しているが、
水泳の選考会も熱い。
こちらも注目である。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

テスラ株はどこまで下がるか [経済を眺める楽しみ]

アメリカの電気自動車企業の代表格であるテスラの株価下落が続いている。
現在の株価は170ドル近辺。
2011年に付けた最高値では410ドルを超えていたから、半分以下になった格好である。

近年の業績が振るわないというわけではない。
過去五年間の売上高の推移は以下のとおりであり、順調に右肩上がりになっている。

決算期  売上高
2019.12 24,578百万ドル
2020.12 31,536百万ドル
2021.12 53,823百万ドル
2022.12 81,462百万ドル
2023.12 96,773百万ドル

では、なぜ株価が下がっているかというと、
・成長はしているが、思ったほどではなかったこと
・2024年の決算に不透明感が漂っていること
・もし「EV嫌い」とされるトランプ氏が大統領になったら一層逆風になりそうなこと
などが原因とされている。

そもそも、株価の上昇があまりにも急ピッチだった。
あれだけ急激に騰がれば、反動減が来ても当然である。
そこへ来て、マスク氏のカリスマ性にも陰りが見えてきているので、
売りやすくなっている面もあるだろう。
EVバブルとマスク氏バブルが同時に弾けてしまった感じである。

とはいえ、車産業のEVへのシフトは、
そのスピードがゆるむことはあっても止まることはないだろう。
だから、株価がいつまでも下がり続けるということもないはずだ。

EVの世界での覇権争いはここからが本番。
テスラ1強から、レッドオーシャンでの戦いへ。
トヨタの本格参入もこれからである。
中国メーカーも強力。
勝者がどこになるか、今はまだわからない。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

映画評 「PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて」 ~ 投げっぱなしだが不快ではなく ~ [映画評]

映画の中でのフリは解消するのがルールだと思う。
投げっぱなされるとモヤモヤする。
しかし、実際の生活では映画のように2時間で完結したりはしない。
家庭内での問題は何かで優勝したから消えてなくなるわけではないし、
地域の課題も跡形もなく解決されることなどない。

この映画では、登場人物の周辺が丁寧にではなく結構乱暴に描かれ、
何も解決しないままに終わってしまう。
映画のルールとしてはいただけないし、
モヤモヤした方も少なくないだろう。
私も、それはないよなあ、と感じつつ、本作に関してはそれでもいいかと思えた。

テーマは、高校生の「eスポーツ」大会。
実際にあった話をモデルにしているということだが、
ドラマチックな展開はないので、本当に実話ベースなのかもしれない。

野球やサッカーのように、
汗まみれ泥まみれの特訓シーンはない。
三年間の努力もない。
それでも、若者が何かに夢中になる姿はやはりいい。

主演は、奥平大兼くんと鈴鹿央士くんの二人。
奥平くんは「MOTHER マザー」「マイスモールランド」「あつい胸さわぎ」と3作連続でその年のベストクラスの作品に出演した経歴を持つ名画製造機。
引きのよさに加え、彼の存在が映画をよいものにしているのだろう。
鈴鹿央士くんは「蜜蜂と遠雷」の印象が鮮烈。
その後はそこまでの作品には巡り会えていないようだ。
「遠いところ」が鮮烈だった花瀬琴音さんが、今回は可愛い女子高生役。
振り幅が広い女優さんとして活躍の場を広げそう。

「PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて」はなかなか楽しめる映画。
もっと遠くまで行けたような気もするが、
気合入れたからといってうまくいくわけではないし、
物事が何も解決しないこともあるというところも妙にリアル。
捨てがたい魅力のある作品になった。

タグ:PLAY!
nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

オープン戦、OB戦に3万人 観るスポーツとしての野球人気衰えず [ヨモヤ]

野球人気の衰退が心配されている。
実際に、野球をする子どもたちは減っている。
少年野球はなかなかチームが組めなくなってきているし、
高校野球でも9人揃わない学校が増えてきている。

一方、観るスポーツとしての野球の人気は、
衰えるどころか高まってきているように感じる。

3月16日には各地でオープン戦が行われた。
当然ながらオープン戦であり、真剣勝負ではない。
観に行く側もそれをわかっているはずなのに、
ペイペイドームのソフトバンク対西武戦には36,000人、
バンテリンドームの中日対阪神戦にも30,000人。
大盛況といっていいだろう。

さらに、ベルーナドームで行われた西武のOB戦にも28,000人。
チケットは完売だったという。
ちなみに、松坂、清原抜きである。

長い間、野球はチームで行うプロスポーツとしては、
ほぼ唯一の存在として君臨してきた。
1993年以降はサッカーのJリーグ、
近年はバスケットボールのBリーグも始まり、
選択肢は増えている。
しかし、幸いなことに、野球場に足を運んでくれるファンの数は減っていない。

人口が減ることが確実な日本にあって、
野球が将来にわたって客を集め続けられるかどうか、
正直なところ心配な面もある。
だからこそ、今のうちに、
多くのお客さんが来てくださっている今のうちに、
いろいろと手を打っておきたい。

北海道日本ハムのエスコンフィールドでの取組はその先鞭をつけるものだろうし、
他の球団もしっかり追随してほしい。

球春到来。
野球がある国の幸せ。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

金利のある世界への復帰 [診断士的経済アプローチ]

日銀が3月18、19日に開く金融政策決定会合で、
マイナス金利政策の解除を決める見通しとなったと、
大きく報じられている。
かねてから、マイナス金利の解除は3月か4月と言われていたので、
ここでの解除に驚きはないが、
それでもやはり大きな転換点である。
利上げは2007年以来17年ぶりのことになる。

マイナス金利の解除は、
いわゆる「金融政策の正常化」のために日銀としてはなんとしてもやりたかったことだろうが、
過去にはすぐに解除を取り消した前歴がある。

1度目の解除は2000年8月。
しかし、当時はITバブルが崩壊していく時期に重なっていて、
2001年には再びゼロ金利への回帰を決定せざるを得ない状況となってしまった。

2度目は2006年7月。
翌2007年2月にも追加利上げに踏み切ったのだが、
2007年から2008年にかけては世界金融危機が発生。
日銀もゼロ金利への復帰を余儀なくされた。

こうした過去の例を見ると、
マイナス金利の解除に慎重になるのが当然であろう。
さすがに3回連続の判断ミスは避けたい。

金利はあって当たり前。
金利がない世界が異常だった。
適切な金利を払いながら、
着実に成長する、
そんな当たり前の経済に戻るまで、あと一息。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

映画評 「マイホームヒーロー」 ~ 心配していたとおりの残念さ ~ [映画評]

正直、予告編からあぶない予感はしていた。
テレビドラマの映画化ということで危険な香りもしていた。
観てみなければわからないから劇場に足を運んではみたものの、
心の準備はしていた。
しかし、それでもやはり、ため息。
ドラマを映画にしたときの典型的な残念例。
いい映画を作るという執念がどこにも漂わない。

原作は、「週刊ヤングマガジン」連載の人気コミック。
映画は、悪い意味で漫画。
きっと原作はもっとちゃんとした作品なのだと思う。

佐々木蔵之介さん演じる主人公が、趣味で推理小説を書いているということで、
その知識がどこかで活かされるのかと思いきや、不用意かつ行き当たりばったりの行動の連発。
最後の最後まで。
娘役の齋藤飛鳥さんは、お元気にされていた。
主人公の妻役の木村多江さんは、役割を果たされていた。
どんなに俳優陣が頑張っても、この脚本と演出では報われない。

ドラマの映画化、となると、往々にしてこうして作品が生まれる。
何がいけないのだろう。
どうしてこうなってしまうのだろう。
佐々木さんクラスの俳優さんになれば、
撮っている段階で、
「駄目だ、こりゃ」
と思ったりしないのだろうか。
思ったのなら、「ここをこうしたら」とか言わないのだろうか。
俳優はそういう出過ぎた真似をしたらいけないのだろうか。
俳優ができないのなら、誰かがそれをやらないのだろうか。

割と序盤でこの映画には見切りをつけることとなってしまったので、
どうしてこういう映画が生まれてしまうのかということの方に思考が移ってしまった。
人間って不思議だ。
こういう作品が生まれてしまう、
組織って謎だ。
これが放置されしまう。
とか、関係ない思考で時間を潰してみた。
ふう。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

今、春ですよ、春を楽しみましょう ~ 暑いの寒いのばかり言わないで ~ [ヨモヤ]

5月頃、暑い日が続き始めると、
「冬が終わったと思ったら、もう夏。
 この頃は、春がない」
と嘆く人がにょきにょき出てくる。

11月頃、北風が吹き始めると、
「夏が終わったと思ったら、もう冬。
 この頃は、秋がない」
と嘆く人がわんさか現れる。

お気持ちはわからないでもないが、
本当にそうかしらん。
実際、このところの陽気はしっかり春だし、
来週からのお花見シーズンは春真っ盛りだし、
ゴールデンウィーク頃も汗ばむ日だってあるだろうけれど、
体を動かすにももってこいの季節だろう。

春はちゃんとある。
もちろん、秋だってちゃんとある。
それを感じることができていないだけで。
それをめでることができていないだけで。

今、春ですよ。
暑くなってから、春がなかったと嘆くのはもったいないですよ。
今、春ですよ。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

本屋さんを救いたい ただし、本屋さんの頑張りも必要 [ヨモヤ]

本屋さんの減少が続いている。
この状況を打破するために、経済産業省が動き出したようだ。
なんでも、大臣直属の「書店振興プロジェクトチーム」を設置し、
読書イベントやカフェギャラリーの運営など、個性ある取り組みを後押しする方策を検討するのだそうだ。

本屋さんは、
出版物の不振、紙離れ、新古書店の台頭、ネット書店の広がり、
などなどの逆風下にあり、その数を減らしている。
2013年に全国1万5,602店あった書店の総店舗数は、22年に1万1,495店に減ったのだという。
また、全国の市区町村のうち、
地域に書店が一つもない無書店自治体がおよそ4分の1にのぼるという調査もある。

経済産業省は、本屋さんはただ本や雑誌を売っているだけではなく、
地域文化を振興する重要拠点であると位置づけ、支援する考えのようだ。

本好きとして、こうした動きは歓迎だが、
街から本屋がなくなったらどうなるだろう。
諸外国の状況を見てみよう。
経済産業省が、「国内外の書店の経営環境に関する調査」を行っており、そこでいくつかの国の書店数も紹介されている。
それによれば諸外国の2020年時点での書店数は以下のとおりである。
アメリカ 5,733店
ドイツ  3,905店
フランス 2,372店
韓国   2,528店

あれ、日本は2023年時点で11,495店だから、比較されている諸外国より断然多い。
それぞれ人口も面積も違うし、文化も違うから一概に比較することはできないが、
少なくとも、
日本は本屋さんが少ない、
ほかの国は少なくとも地域ごとに本屋さんがある、
本屋さんの数と文化の発信数は比例する、
といった単純な話ではないことがわかる。

それでも、本屋さんを守っていきたいと思うけれど、
本屋さんにも頑張ってもらいたいとも思う。
そういってはなんだが、
なんの工夫もない商売をされている本屋さんが少なくない。
陳列も品ぞろえも、十年一日のごときお店づくり。
これでは淘汰されるのもやむを得ないと感じてしまうお店も散見される。

本屋さんには、なんとか地域に残ってもらいたい。
そのためにできることはないか考えたい。
しかし、それも本屋さん自体に地域の文化を支える気概があってこそである。
nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

映画評 「コットンテール」 [映画評]

監督のパトリック・ディキンソンさんは、イギリス・アイルランド出身で、
オックスフォード大学と早稲田大学で日本映画を学んだ方らしい。
本作では脚本も務めていて、日本とイギリス両国での監督自身の物語に動機づけされた作品。
長編監督デビュー作という。

妻を亡くした不器用な男が、
妻の遺言に従ってイギリスのとある湖に散骨に行く。
疎遠となっていた息子とともに向かうのだが、気持ちはすれ違い、
ことあるごとに衝突してしまう。
というお話。

妻を亡くした主人公をリリー・フランキーさんが演じる。
息子役に錦戸亮さん、妻役に木村多江さん。
若い頃のリリーさんと木村さん役を工藤孝生さんと恒松祐里さんが演じる。
画面での登場は少ないのだが、この工藤さんと恒松さんがよかった。
二人をもっと見ていたかった。
工藤さんはリリーさんになんだか似ていた。

父と息子がぶつかり、
最後はほどけて和解する。
それでいいのだが、そうなるためにはそうなるステップが必要。
本作では、すっと落ちるものがなかった。
強引に終わらせてしまった感じ。

イギリスの田舎町の風景は美しく、
なにやら心に沁みるものがあった。
もうひと押し、
いや、0.5押しでもあれば随分印象も変わったのだろうけれど。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

株価は上がったり下がったり ~ もう一段の下げがあっても驚かない ~ [資産運用]

3月11日の東京株式市場は全面安。
日経平均株価は、一時、前週末終値比で1,100円を超えて下落。
終値は868円安の38,820円となった。
下げ幅は、2年9か月ぶりの大きさ。

下げの要因は、
・前週末のアメリカ市場でエヌビディアをはじめとするハイテク株が大幅に下落したこと
・日本銀行の政策変更観測を材料に円高に振れたこと
・ここまでの上げが急ピッチだったことの反動
といったところだろうか。

900円近い下げとなると、下げ幅はかなり大きいように見えるが、
率にすると2%強。
株価が上昇して分母が大きくなっているので、
変動幅もどうしても大きくなる。

去年の1月に25,000円そこそこだった日経平均が、
1年ちょっとで40,000円。
日本株がバブルかどうかはさておき、
このスピードでの上昇が続くはずはない。
40,000円近辺で一進一退を続けて日柄調整をするか、
一旦大きく下げて値幅調整をするか、
いずれにしてもなんらかの調整は避けられないだろう。

強気弱気、それぞれに相場観があると思う。
この下げを見て、
それ見たことか、もっと下げるに違いない、
と思う人がいれば、
ちょうどいい押し目が来た、ここは仕入れ頃、
と思う人もいるだろう。

株は上がったり下がったり。
いずれにしても、慌てずにまいりましょう。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事