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日本球界球速インフレ進行中 ~ 私もこの波に乗って ~ [55歳125キロプロジェクト]

1980年代の前半、「週刊少年マガジン」に「光の小次郎」という漫画が連載されていた。
「ドカベン」や「野球狂の詩」などで知られる水島新司さんの作品で、主人公の新田小次郎は最速160㎞の速球を投げる設定だった。
当時、140㎞を超えれば速球派として胸が張れる感じだったので、
160㎞はまさに漫画の世界。
「そんな奴あ、いないよ」と突っ込んでいた。

光の小次郎から15年ほど経ち、1999年4月7日、松坂大輔投手のプロデビュー戦。
初回、日本ハムの片岡さんから空振り三振を奪った球が155㎞。
怪物の初戦として、あまりにも鮮烈であった。

しかし、今155㎞の数字を見ても、それほど驚かない。
そのクラスの球を投げるピッチャーは、それこそ何人もいるからである。
160㎞が出れば「おぉ」とは思うが、それにしてもそこまでの驚きはない。
この頃主流の外国人のセットアッパーやクローザーは軒並み160㎞クラスだし、
復帰したソフトバンクの千賀も161㎞を出したし、
西武のセットアッパー平良も連日158㎞を計測している。
あまり知られていないソフトバンクの杉山という投手(もちろん期待の選手だが)も157㎞を出した。
投手の分業制が進み、勝ち試合では7回、8回、9回と1イニングずつ違う投手が投げるのが当たり前になっているが、その3人が3人とも150㎞超ということが珍しくない。

この球速インフレの原因はなんだろう。
ぱっといくつか思いつくが、例えば、
・トレーニング法が変わったこと(効果的なウエートトレーニングなど)
・選手の大型化が進んだこと
・速い球を投げるために必要とされるものの研究が進んだこと(必要な筋力やフォームなど)
といったところだろうか。
つまり、速い球を投げられる環境が整ってきたと言えるだろうか。

YouTubeにも、「速い球を投げるために」役立ちそうなビデオがいくつもある。
投げ方を解説したビデオや、
速い球を投げる投手のフォームをじっくり撮ったものなど。

以前は、
「投手は走れ」
「足腰を鍛えれば、自然に球は速くなる」
「肘を前に出して、腕をしならせろ」
「綺麗な縦回転のボールを投げろ」
といった指導が繰り返され、
「なぜそうするべきなのか」
「そうするためにはどうしたらいいのか」
といったことがきちんと語られなかったように思う。
速い球を投げられるかどうかは天性の資質による、
と信じられていたようにも思う。
今は、アメリカの最新理論や、国内のいろいろな人の知見が加わり、
速い球を投げるノウハウがかなり蓄積されている。

私もこの波に乗っていこう。
昔なら、50歳を超えた素人が120㎞を出すと言えば、まずまず大したことだった。
しかし、今ならそんなに特別なことではない気がする。
球速インフレの波が私にも届きますように。

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