SSブログ

6月の消費支出は前年比わずか1.2%の減 実収入は大幅増 [経済を眺める楽しみ]

総務省が発表した6月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は前年同月比1.2%減少したとのことである
これで9カ月連続の減少となった。

これを読んで、ちょっと驚いた。
9カ月連続の減少の方にではなく、
前年同月比がわずか1.2%の減少であった方に、である。
イメージとすると、6月の消費も壊滅的であったように思えるが、実際にはそうでもなかったことがわかる。

よく売れたのは家具や家電などの耐久消費財。
前年同月比でテーブル・ソファが2・1倍、テレビが83・1%増と急伸したという。

なぜ、消費が回復したのか。
緊急事態宣言下で買えなかったものを買うリベンジ消費や、巣ごもり需要などということが言われているが、端的に言って収入が伸びたからであるようだ。

景気も悪いし、給料も減っているし、失業者も増えている傾向にあるなか、収入が伸びることなどないように思えるが、この間には政府からの定額給付金があった。
さらに、各自治体も独自の給付金を支出している。
これにより勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)は、
5月が前年比9.8%増、
6月も前年比15.6%増、
と2月連続の大幅増になった。
5月の増加幅は過去最大だったが、6月はさらにそれを上回った。
実感とは違うかも知れないが事実は事実である。
これが消費を下支えしていることは間違いない。

給付金のもともとの目的は、減少した収入を支えることであったと思うが、
結果的には、収入を埋め合わせるどころか大幅に増やすことになったようだ。
政策として果たしてどうだったのか。
その判断をするのはもう少し先のことになるだろうか。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事